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SDG's 障害のある方と取り組むパッケージ

こんにちは!久しぶりのnoteです。今回はクリスマス前から取り組んでいた新しいパッケージが完成したのでそれをご紹介したいと思います。

タイトルやトップの写真から、もうどんな取り組みかを推測できた方もいらしゃるかもしれません。そう、これは廃棄される点字用紙をアップサイクルしたショッピングバックなんです。長野県の松本盲学校職業コースの生徒さんが製作をしてくださっています。

このプロジェクトの始まりは息子の1歳の誕生日の時でした。実はいとこの子供がこの盲学校に通っていて、息子に誕生日プレゼントを送ってくれた際にこの紙袋に入っていたんです。受け取った私は「すごいカッコ良い !!」と興奮して早速お礼も兼ねて連絡。聞けば盲学校の文化祭で売っていたりするという事で注文が出来ないかと相談させていただきました。

快く引き受けてくださり、そこからジュエリーに合わせたサイズを指定して、持ち手の紐もクラフト紙紐だったものを、黒で細い紐にしてもらいました。

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また、生徒さんたちが一体どんな症状を持っているのかなど色々とお伺いした所、先生がこんなメッセージをくださいました。これは私の言葉で書き換えるよりもこのままシェアした方が伝わりやすいかと思い、許可を頂きそのまま掲載させて頂きます。

松本盲学校 高等部普通科職業コース 

活動の様子点字手提げ袋は松本盲学校職業コースの生徒達によって手作りされています。学校で使う点字用紙の廃棄された物を再利用したものです。

松本盲学校職業コースの生徒は現在3人。全員弱視ですが、見え方はそれぞれ異なります。視野がとても狭く、手を伸ばしたくらいの距離だと握りこぶしよりも小さい範囲しか見えない生徒、見える中心にゆがみや欠損が出てくる生徒、視力が低く、漢字や顔の認識が難しい生徒。

けれど、視野の中に入っていれば分かる、顔を近づければ分かる、漢字は画数がつぶれて見えにくいけれど平仮名や数字などは分かる、明かりを調節すれば見える、コントラストがあれば見える、など条件を整えれば視力を使って活動できる生徒たちです。

また、指先の感覚や運動感覚など、視覚以外の感覚も利用することで、さらにできることが広がります。指先の感覚が鋭い分、紙質の違いなどすぐに感じ取ることもあります。

彼・彼女らは職業の時間に点字手さげ袋の製作を通して主に以下のことを学習しています。
・作業に見通しをもち、自発的な活動を増やす
・自分の担当する作業においてやるべきことを把握し責任もってやりきる
・仲間と協力してチームワーク良く作業に取り組む
・自分の見え方などを理解し、どのような作業・工夫をしたら、できる作業      になるのか考え、理解し、他者に伝えることができる。

視覚障がい者の就労率は絶対数が少ないことから企業側もイメージがわかず、なかなか伸びない現実がありますが、個々の実態を知っていただくことで「できる」仕事内容がある/「できる環境にする」ことが可能ではないかと考えております。

本校の生徒たちも卒業後の就労を目指し、日々頑張っております。今回のこの機会が視覚障がい(者)に関する良い啓発の一つとなれば幸いです。

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これを読ませて頂きとても嬉しかったのは最後の文章です。やり取りの中でさほどこういったお話をしていませんでしたが、私もここが一番大事な目的だと思っていました。

だからこそ元々30円で売られているものを、紐もこちらから提供して、かつ50円に ”値上げ” して頂き、生徒さんが「仕事」 として取り組める体験になるようにしかたったし、実際に自分たちが作るものが正当に評価される事、社会と繋がって自発的にチャレンジしたい気持ちが芽生える事、可能性を感じてもらえる事が一番の目的でした。

SDG's がどうこうというのは実際その方が露出が増えるからで、こういった発信をなるべく広げる為にあえてわかりやすい言葉を、目立つ所に使っています。”障害者” とか”支援” という言葉もそう。でも真意としては単純にそのプロダクトが本当に良いと思ったからオーダーさせてもらった、支援というのはGIVE だけじゃなくTOGETHER もあるという事、それが伝わると良いなあと思います。

なので結果的には先生とも同じ方向を向いて取り組めていたんだと感じ、改めて良かったなと思います。小布施 康子先生、本当にどうもありがとうございました!

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また、先生から製作の様子を写真で送って頂きました。保護者の方にも許可を頂いています。短い動画ですがまとめたのでYouTubeで是非見てみてください。視覚にハンディキャップがあるので製作工程にも工夫があります。これは実際に見てみないとわからない事。

私もお仕事を依頼する立場として知っておく責任があると思っていたのですが、ぜひ皆さんにも知って頂きたいです。納品された手提げたちは、やっぱり物によって紐の付け位置がちょっとずれていたり、ボンドがちょっとはみ出てしまっていたりします。でもこの動画を見たら、むしろ上出来だと思ってくれるんじゃないかな。

またこれから数を増やして、デザインも増やしてという事で継続したいと思っております。まずは個展からですが MOEMI SUGIMURA の商品をお買い上げの際はこちらのバックでお渡しいたします。このバックが街を歩き、多くの人の目に触れ、純粋にかっこいいプロダクトとして関心を集めてくれることを、そして障害のある方達の就労にも関心も持ってもらえることを願っています。

SDG's 自分の出来ること、続けられることから。


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《 UP COMING EVENT 》

春の個展 
at 渋谷区外苑前 Popularity gallery & studio
2021.3.18(木)~3/21(日)

"翡翠とエメラルド展"
at Fuligoshed 銀座店
2021.4.15(木)~5.10(月)

 "タイの写真展"
at drama H.P.FRANCE 日本橋高島屋店
2021.5.15(土)~5.31(火)

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