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鬱病は「心の風邪」ではない

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 こんばんは、鬱病患者です。今日は打ち合わせを2件やったので僕はとてもえらいです。

 とはいえメールは書けませんし原稿も読めませんし複雑なことは考えられませんが、知っていることをそのまま文章にするくらいはできる状態です。ただ、健忘が強く出ています。いろんなものを忘れ、忘れたことすら忘れています。水が濁っているような感じです。

 まあいいや、本題に入りましょう。鬱病は「心の風邪」、よく聞きますよねえ。正直、こんなキャッチコピーを真に受けている人は思考力が足りませんのでこの記事を読んで、あとは各自勉強するなりして反省してください。

 風邪の大半はウイルス性上気道炎ですが、鬱病は脳が何らかのウイルスに感染しているわけではない。「大うつ病」はDMSでの定義のしかたからして風邪と異なるうえに、発症に至る生物学的定説がない。ただし、脳が機能不全を起こしている(セロトニンの代謝、海馬の神経損傷などの説がある)ことは確かで、脳の野郎がバグっているのは間違いない。

 ゆえに、「心の風邪」というキャッチコピーは正しくなく、「生物学的な発症メカニズムが未解明の脳の機能不全」と言ったほうがまだ正解に近い。

 僕は専門家ではありませんが、主治医を含む何人かの医療従事者に「鬱病って内臓病の一種だよね?」と聞いたところ、明確に否定する答えは返ってきませんでした。だいたい、脳を「器官」とか「神経中枢」とかえらそうに呼ぶのも誤解を招く遠因であって、「お前も内臓だろ」と。

 なので僕は、「鬱病は内蔵病」と考えています。しかし、この内蔵病は本当に厄介で、脳の野郎、本当にえらそうでむかつきますね。

 最後に、Wikipediaの「パロキセチン」の項目には、下記のような記述があります。

軽症のうつ病を説明する「心の風邪」というキャッチコピーは、1999年に明治製菓が同社のSSRIであるデプロメールのために最初に用い、特にパキシルを販売するため、グラクソスミスクラインによる強力な病気喧伝で使用された。

 この文章の出典としては、NYタイムズ紙の記事が示されており、ほかにも明治製菓のみならずさまざまな製薬会社が1999年のSSRI認可において「心の風邪」キャンペーンを打ち、それが成功して国内の抗うつ剤市場が急成長したことを示すレポートが複数ある。

 僕はSSRIではなくSNRIを飲んでいるのですが、SSRI自体がまったく効かないとは思わない。しかし軽度の鬱病に対するデータでは、そんなに効いてないっぽい記事も散見される。

 そんなわけで専門家諸氏にお聞きしたい。

 鬱病を「心の風邪」と謳っている製薬会社やクリニックは、患者として信頼していいんでしょうか? 

 軽度の鬱病に対してSSRIは有効だという充分な臨床データはあるんでしょうか? 

 やたらとSSRIを処方してくる医師は信頼できるのでしょうか?

 病気は商売になるが、患者は必死なんですよ。こっちは気力もないし、出されたらとりあえず飲むんですよ。

 本当のところどうなのか、誰か教えていただきたく思います。

(これより下に文章はありません)

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