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これからの山登り


今日も山は静かでした。

本来ならば、
花が咲き始め一年の中でも
一番忙しいシーズン。

そんななか、宿泊客はゼロ。

ランチをご利用頂いたのが3組。


昼過ぎには山から人がいなくなり
本当に静かになった。

本当だったらもっと賑やかで忙しかったんだろうなあ。

ほんの一瞬で世の中が大きく変わることを
知ってしまった私達にとって“本当だったら”
の何が“本当”なのかさえわからないけれど。














近頃山を登る人の中でにわかに心配されている
山小屋の経済状況。

もちろん、影響がないことはないです。


山小屋を支援するクラウドファンディングも
立ち上がりました。



とても素敵な事だとは思います。

私も山で遊び、山で働かせてもらう身として
細やかながら協力させて頂きました。









でもね、思ったんです。

もっとお客様に会いたいな って。


近くの山に登って小屋に戻られたお客様、
「鳥とセミの鳴き声が聞こえたよ。ハルゼミだよね!」
昨日ハルゼミのお話をしたのを
覚えてて下さったのです。



女性のお客様に
限定のランチプレートをお持ちすると
「わあーーー!」と嬉しい声。


「お客様どうだった?」
自慢のボリューム満点ランチの反応が知りたくて
うずうずしているキッチン。





素敵な景色を見た話をしてくれる時の顔や
ご飯を喜んでくれる顔が私達は大好きです。

楽しそうにいろんなお話をしてもらうのも好き。


あぁ、これこれ。
ってなる。





やっぱり
一番力になるのは
お客様が笑顔で来てくれること

今はそれも簡単じゃないかもしれないけど
早くたくさんの人に来てもらいたいと願っています。







そして、気持ちよく過ごしてもらうために
<気を付けて欲しいこと>を少し。


1.利用したい山小屋のホームページを確認

今季は営業期間が異なる場合があります。

また、これまでと大きく異なるのが
完全予約制 の導入です。
全ての小屋で実施されているかはわかりませんが、
今季はお客様同士の間隔を確保する為
人数を縮小しています。

これまで予約のないお客様をお断りする小屋は
あまりありませんでした。
残念ながらもうその常識は通用しない
と思った方がいいかもしれません。





2.体調管理

これについては説明不要ですね!



おすすめしたいこと

・シュラフ持参

山では毎日布団カバーを洗うことが出来ません。
心配な方は寝袋を持参した方がいいです。
同様に枕は手拭いやタオルを敷くのがおすすめです。
小屋オリジナル手拭いを購入するのも◎
あるかわかりませんが。


・マイカップ持参
コップ類は清潔にして用意していますが
各自マイカップをお持ち頂くことをおすすめします。


・除菌ウェットティッシュの携帯
トイレのドアノブなど除菌をしていますが
多くの人が使っている為、1回1回使用毎の
除菌は出来ません。石鹸についても使用が
限られる場面があるかもしれません。
除菌が出きるものがあれば、
いろいろな場面で役に立つと思います。




山にいるといろいろなお話を聞きますが、
これからの山はより 自己管理・自己責任
大切になるように感じています。


疲れたから予定よりもひとつ手前の小屋に泊まろう。
そういうことが出来なくなる可能性が高いです。



既に、今期の休業、完全予約制を
表明している小屋が多くあります。

自分の実力、その時の体調をよく把握して
山に入ってください。


自分の力をちゃんと知った上で
余裕を持った計画を立てて下さい。












また、こんな時だからこそ
稜線を歩くだけでなく、
のんびりと森を歩く楽しみ
再発見するのはいかがですか?


山が好きな人は圧倒的に稜線歩きが
好きな人が多いように感じます。



木漏れ日や、木々の煌めき
鳥の囀りに湿った地面の感触。
森歩きもとっても気持ちいいです。




そんな中で珈琲を入れておやつもおすすめ。

街の喧騒を忘れて
ゆっくり過ごせる
至福の時間です。



かわいいお花を探すのも楽しいです。

出来なくなったことを嘆くより
今出きることを楽しめるようになりたいですね。







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