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【試し読み】プロの奏者として動画を出す意味が問われるようになったと思います(筝曲家・森梓紗さんインタビュー)

プロの奏者として動画を出す意味が問われるようになったと思います

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日本の伝統楽器“筝”を大学で学びながら演奏家としても活躍する森さん。従来のレッスンは難しくなり、予定されていた演奏会は延期となった。このコロナ禍に何を想い、どんなふうに過ごしていたのだろうか。


―伝統楽器というと和室で先生からマンツーマンで教わっているようなイメージがあるのですが、この期間はどのようにレッスンを受けていたのですか?

 Zoomでレッスンが定着しましたね。音楽の実技のレッスンは、ただ対面でおしゃべりするのとは違って、音の余韻がすごく大切なんです。でもパソコンのマイクだと上手く音を拾えなくて、映像と音が離れたり、音割れしちゃうようなことが多かったので、パソコンにくっつける専用のマイクを買ったりしました。先生も生徒も工夫をして、なんとかできる限りのレッスンをしています。伝統楽器ってやっぱり、直接先生の姿を見て学ばないとわからないし、オンラインだとどうしようもないようなところがあるので、大学にがんばって交渉して、何度か対面でレッスンを受けさせていただきました。かつては最低でも週3、4日くらいは大学に行っていましたが、コロナ禍が始まってから学校へ行ったのは10回くらいですね。一方でバイオリンなど洋楽器専攻の友達だと、新学期が始まってから1回も行っていないような人もいるみたいです。

―でも箏って、他の楽器に比べれば息や声を出す機会は少なそうな気がします。

 お箏には、弾きながら歌う分野もあるんです。だから結構歌っちゃてますね。でも完全にみんなマスクして、先生と自分の間に幕を張って、窓も開けて、バンバン聞こえてくるセミの声と共に弾くような感じでした(笑)。フェイスシールドも一回導入したんですけど、激しい曲のときはさすがに息苦しすぎてやめちゃいました。

(以下、記事に続く)

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「外出自粛期間中に取り組んだ絵本の朗読動画制作」「筝のオンラインライブの感想」などについて森さんが語った記事の続きは、発売中の『DISTANCE』vol.2に掲載しています。ご購入可能なオンラインストアへのリンクは下記から。

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