見出し画像

マドンナとの同居生活は大変です 12話

小さな公園に設置されたブランコに座る1人の少女。


その少女を見つけると○○はゆっくり近づくと


○○:こんなとこでなにやってるの?
"さくらちゃん"。




??:あっ…"先輩"…


この子は"後輩"の【遠藤さくら】ちゃん。
中学3年生で大人しい性格。



遠藤:ちょっと考え事してて…
先輩は今帰りですか?


○○:そうそう。


遠藤:そうなんですね…


○○:もし良かったら話聞こうか?


遠藤:そんな…先輩も学校終わりで疲れてるのに申し訳ないです…


○○:全然話聞くぐらいなら平気だよ。


そういい○○はさくらの隣の空いたブランコに座る。


遠藤:実は高校入試の事で悩んでて…


○○:確か俺と同じ高校目指してるんだっけ?


遠藤:はい…
けど中々成績も上がんなくて…


○○:なるほどね。
確かに俺もこの時期は苦労したもんなぁ。


遠藤:先輩がですか?


○○:もちろん笑
俺も頭いいわけじゃ無いからさ。


遠藤:でもすごい余裕そうにしてたじゃないですか?


○○:そりゃ後輩の前でみっともない姿なんて見せらんないからさ。
それにさくらちゃんは俺なんかに話しかけてくれる唯一の後輩だし。


遠藤:唯一の後輩…


○○:まぁ俺があんま人と関わろうとしないからなんだけどね。


○○は隣で優しく微笑む。


遠藤:ならどうして私とは仲良くしてくれるんですか?


○○:ん〜…なんでだろうな?
なんかさくらちゃんってほっとけないっていうか?見守りたくなるんだよね。


遠藤:それって…


○○:あっ別に悪い意味じゃないからね?


遠藤:はい…


○○:まっ受験まで色々考えちゃうだろうけどさくらちゃんはさくらちゃんらしく頑張れば上手くいくし頑張ってね?


遠藤:先輩…ありがとうございます…


○○:あっあとこれ。


そういいスマホを取り出す○○。


画面にはQRコード。


遠藤:えっ?


○○:連絡先交換しようよ?
そうすればいつでも話聞けるしさ?


遠藤:いいんですか?


○○:もちろん。
むしろ今まで交換してなかったのが不思議なぐらいだよね笑


遠藤:確かにそうですね…笑


そしてさくらもスマホを取り出しQRコードを読み取る。


○○:よしっ。これで大丈夫だね。


遠藤:はい…!


○○:それじゃさくらちゃんまたね?


遠藤:はい!先輩も頑張ってください!


○○:ありがとね。


そして○○はさくらと別れ帰路へつく。


遠藤:…先輩に見合うようにもっと頑張んなきゃな…


さくらは去っていく○○の後ろ姿を見つめ小さく呟いた。


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


〜〜


数十分後


○○:ただいま。


しかし返事は返ってくることは無く暗い玄関へ消えていく。


○○:なんだ?あいつまだ帰ってねぇのか?
まっ別にいいか。


そしてリビングへ向かい


○○:あいつの飯いんのかな?
けど作って無かったら後で何言われるかわかんねぇしな。一応作っとくか。


適当に荷物を置きキッチンへ向かい


○○:なんにしよ?


冷蔵庫を開け食材を取り出すが


○○:大したもん作れねぇな。


とは言いながら数少ない食材を取り出し手際よく調理を始めていく。


そして少しすると


"ガチャ"


と玄関から音が鳴り


賀喜:ただいま〜


元気よく賀喜の声が聞こえてくる。


もう帰ってきやがったか。


○○:おう。


賀喜:あれ?今日は先に帰ってたんだ?


○○:バイト入ってなかったからな。


賀喜:ふぅん?


○○:そういうお前は結構遅かったな。


賀喜:実はさ…


賀喜がそこまで言うと


??:やっほ〜!


賀喜の後ろからひょこっと顔を覗かせる1人の女子生徒。


○○:えっと…なんで"田村さん"がいんの…?



賀喜:実はさ?一緒にテスト勉強してたんだけど中々集中出来なかったから一緒に帰ってきたんだよね。


○○:って事は…


田村:かっきーと山下くん?が同棲してる話は聞いたよ!


そう満面の笑みで話す田村。


○○:おい。ちょっとこい。


賀喜:ん?なに?


○○は手招きで賀喜を呼ぶ。


賀喜:ん?なに?


○○:なんであの人に話してんだよ?


賀喜:別にまゆたんならいいかなぁって?


○○:いいわけねぇだろ…もし他の奴らにバラされてみろ…


賀喜:まゆたんは秘密はちゃんと守ってくれるから大丈夫だよ?


○○:その保証は?


賀喜:私がお友達だから?


○○:それなんの保証にもなってねぇよ。


賀喜:まぁまぁ笑
とりあえずまゆたん待たせちゃってるし戻ろ?


そう告げ賀喜は田村の元へ戻る。


○○:…ほんとに大丈夫なのかよ…


○○は一抹の不安を抱きつつもキッチンへ戻る。


○○:ってか今から勉強すんなら飯はまだ後で…


賀喜:ううん。今日はもう勉強終わったよ?


…なら余計なんで連れてきてんだよ。


田村:普段山下君がご飯作ってるの?


○○:まぁ…


田村:へぇ?料理できる男の子ってかっこいいね!


○○:そうですかい…


田村:もしかして褒められるの嫌い?


○○:別に…


賀喜:○○君は普段からこんな感じだからあんま気にしなくていいよ笑


田村:あっそうなんだ笑


賀喜:そうそう笑
あっあと○○君?


○○:なんだよ?


賀喜:まゆたんは食べらんないもの無いから何でも大丈夫だよ。


○○:そうかい…


賀喜:じゃあとはよろしくね!


田村:よろしく!


○○:はぁ…めんどくせぇ…


だるそうにしながらも晩ご飯の準備を始める○○であった。


To Be Continued

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?