❛カラダ❜ を売ることができなくなったら、もう死ぬしかないわね。・・・日本貧困女子〈聞き書き〉その1
【ピエロの手記 117】
かなり以前のことだが
トー横前の歩道に体操座りをして
私のおごりのサーティーワン・ダブルをなめながら
あるTV局の取材クルーとともに
数人で取り留めもない話をしていた
急に彼が「女はいいよなあ、売るものがあって」と、
しらっといった
しらっと聞いていた彼女は着信音に気をはっている
❛今夜7時に新宿で会える人❜ と書いた掲示板の返信待ちだ
着信音・・ 二こと三こと会話をして
彼女は「仕事だ、仕事だ」と言って
大久保公園の方へ駆け出して行った
援助交際か・・
その先に何があるのだろう
1時間かそこらで
2万円ほどの金を稼いだ感覚で
時給 1000 円に満たないコンビニでバイトができるだろうか
日本の貧困女子といってもその最底辺は
経済的のみならず精神的にも貧困になってしまった
カラダをお金に代えて生きる人々であろう
現代の売春は
パパ活とかAV女優とか名前を変えて繁殖している
パパ活などという言葉が大手を振って流通している
そんな文化・社会は深刻に病んでいる
ちなみにパパ活の報酬は月額30,000円から200,000円くらいだそうである
AV女優の収入は
ルックスやプロポーションによほど恵まれていれば1本で1000,000円くらい
そうでなければ1本数万円から15万円くらいだという
どちらも副業の人もいれば正業の人もいるのだろう
タイトルにある台詞は
TVの、「風俗産業に生きる人々」という番組から得た
彼女は述懐する
❛家にも学校にも居場所がなくて
家出してなんとなくトー横に行った
家に帰らないで 生きている 仲間に最初は驚いた
いつの間にか自分も生活費はエンコウで稼いでいた」
「エンコウで出会う男たちはみんな優しかった」
10代の少女に
「男たちはみんな優しかった」などと言わせる大人たち
親や教師って何なんだ!
‟悲しいピエロ”