詩のような文章(霧のかかる世界)




霧のかかった山野を幻視する


何がいるか?


求めれば一角獣が現れる


求めれば桃源郷でさえ出現する


理想は無いが幻の中に安息の地を見る


一角獣に飛び乗り走り回る


蒼い山々を駆け巡り霧の海を渡る



一角獣が突如私を振り落す


角で即座に私の身体を突き刺す


痛みはないが暖かい血が流れる


「いつまでもここに居てはいけない」


口や鼻から血が流れ続ける


眠くなるように意識が遠くなっていく


まぶたの裏に一角獣の白い幻が残る





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