「無理する価値があるのか?」〜体の声を聞くということ
今日は心が軽く、ホッとしている。
今週土曜日に開催予定の25キロトレイルランレース。2月末に申し込みを済ませていたのだが、1か月以上右膝痛を抱えて走れずに、参加すべきかどうか迷っていたのだ。
申し込みしてから、レース当日がどんどん近づくにつれて、右膝痛の様子を見ながら、自分の中のプランが、「走れるか?」→「ちょいちょい歩きを入れよう」→「いや走れない全部歩くしかない」→「ハイキングのつもりで休み休み歩こう」→「5時間も歩けるのか?」と、どんどん思い描いていたものから遠ざかり、最終的に、参加するかしないかを選択しなければならなかった。
とうとう「今回は参加しない」という選択をして、幸運にもレース参加費用の返金ももらえて、すべてがうまく片付いたので、今日はいろんな意味で気持ちが軽くなり、晴れやかな気分。
ー---------------------------------
先月のトレイルハーフマラソン以来、右膝痛が取れず、走るどころか歩くのにも痛みが出るまで悪化し、カイロプラクターに相談しながら、どうしたらいいか、ずっと考えていた。施術してもらうと歩くのが楽になり、教えてもらったストレッチを続けていたが、痛みはなかなか取れない。そして、レース2週間前に、公園で走れそうか試してみたのだが、痛みで1キロも走れなかった。またストレッチを続けながら、先週はジムでトレッドミルで走ってみたのだが、痛みで5分経たないうちに断念した。今まで経験したことのない、なかなかしぶとい痛み。カイロの先生が筋肉ではなくて、腱だといっていたので、痛めてしまったものを元通りまで回復させるのに、時間がかかるのかもしれない。
私のレース参加の選択肢が「ハイキングのつもりで歩きに行く」と「今回は参加をあきらめる」の2択になったとき、あきらめる方を選ぶのが思っていたよりとても難しかった。体のことを第一に優先して考えたら、答えは明確に出ていたのに、だ。
その理由は参加費用がパーになるのが嫌だったから・・・(´Д`|||)
私は、自分の体を大切にしよう、と常日頃から気をつけて過ごしている。それに、体を動かすことが大好きだから、その分手入れも十分にしようと、毎日寝る前のストレッチや、朝10分の朝ヨガでいつも体のコンディションのチェックをかかさない。それなのに、レースをあきらめるのは最後の最後までなかなか選択できなかった。
レース主催団体のウェブサイトで、どうにか参加費用を数か月先の他のレースに充てられないか、または参加レースの距離を25キロから10キロに変更できないか?などと問い合わせを入れたのだが、一向に返答がない。それに、レースのウェブページには「返金は一切ない」とはっきりと書かれている。75ドルをどぶに捨てるのがどうしても受け入れられない。私は、そんな考えのせいで、25キロ歩くことになっても参加はしよう、などと思っていたのだ。
そんな私の目を覚ましてくれたのは、私の友人。去年秋、女性のみのマウンテンバイクの半日初心者コースを受講したときに、同じクラスになって出会った。お互い一人でコースに参加しに来ていて、二人ともマウンテンバイク初心者だけどとても楽しんでいること、年齢も5つ違いと近く、聞くとスイミングやランニング、ロードバイクもやっていて、去年初トライアスロンに挑戦したことまで同じで、すっかり意気投合してしまった。
彼女と久しぶりに週末朝に待ち合わせて、二人とも一番気に入っているトレイルにマウンテンバイクに乗りに行った。そのあとに、レース1週間前だったので、私が25キロをハイキングするつもりでいることを話した。すると、すぐに彼女は膝のためにもレースを辞めた方が良いと言ってきた。
私(笑いながら)「いやあ、でももう申し込み費用も払っちゃって、返金が一切ないんだよね・・・」
彼女「いくら、払ったの?」
私「75ドルくらい」
彼女「そんなの無理する価値ないわよ」
私「うー--ん」
確かに、75ドルにために今でも痛みで走れない膝をさらに酷使する必要があるのだろうか?
たぶんない (´Д`|||)
家に帰ってからも、彼女が言ったことをよーく考えてみた。今ここまでちょっとずつ良くなってきた(けどまだ走れない)足を75ドルのために無理をさせて、たとえ25キロ歩けたとしても、そのあとどうなるだろうか?間違いなく状態は悪化する。そしたら、走れるようになるまでの回復期間がさらに伸びて、走れるようになるまでもっともっと待たなければならない。体のことを第一に考えたならば、今回のレースをあきらめるのが最善の選択なのだ。私の右膝は今休みたいと言っているんだ。どうしてもレースに出たいとも、25キロを歩きたいとも言っていないんだ。
彼女の一言でやっと目が覚めた。どうしてこんなに簡単で明白な答えから目を背けていたんだろう。75ドルのために・・・。
それでレースをあきらめるという決断をして、できることを考えてみたら、レース申し込みの際に、イベント保険を買っていたことを思い出した。申し込み途中に、合わせて購入を勧めるメッセージが出てきて、万が一の事故、ケガ、コロナ感染もしくは家族感染による自主隔離となる場合があるといけないと思って、購入したのだった。
保険のウェブサイトへ行って、ケガの場合の申請方法を見ると、提出書類は支払い証明(クレジットカードの明細)と医者からの診断書となっている。早速カイロの先生に事情を説明すると、すぐに診断書を書いてEメールで送ってくれた。私は「この膝の状態ではレースへの参加は勧められません」と明言してくれることを期待していたのだが、診断書には最後にかかったときの施術内容と症状の説明、後遺症の心配はなく、休ませれば回復するだろうとの診断が書かれていた。これで、保険の審査に通るのか不安になったが、患者の都合で診断書を捏造するのは犯罪になるんだろうし、まあ仕方ない(笑)。それで、保険の申請を済ませた。
すると、申請を済ませた途端にイベント保険からメールが届き、7-10日間で審査を完了しますという連絡があった。と思ったら、なんと、その日の夜のうちにまたメールが来て、レース参加費用として払った全額の支払いが認められたので、銀行口座へ振り込みされるという連絡がきた。なんか拍子抜けしてしまった。
良かったあ ε-(´∀`*)ホッ
足のために、悩んだ結果、参加費用をあきらめて、レースに参加しないことを決めたけれど、当てにしていなかった保険で参加費用も全額回収することができて、本当にホッとした。よかった。これで全部解決した!
保険代9ドル払っておいて、本当に良かった!
ー---------------------------------
そんなわけで、レース参加費用75ドルを失うことなく、保険代9ドルで今回はとてもいい勉強をした。これからも、体のことを最優先にして選択をしていけるように。体に無理させる価値があるのかどうか、きちんと考えていけるようにしなくては。貧乏性のおかげで、体の声を無視してしまうところだったけど(笑)、体の健康はお金では買えないのだから。
こんな勉強ができてよかった。友人に「ありがとう。」と連絡を入れておいた。