【第3号 学校では教えない社会科マガジン】東京オリンピックは3択を迫られている/「正解がわからない問題」に対して、タイムリミットが迫る中で何らかの答えを出すことのむずかしさ/「自分の物語」を楽しみたい

// 学校では教えない社会科マガジン
// 2020年3月24日 第3号
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// 東京オリンピックは3択を迫られている
// 「正解がわからない問題」に対して、タイムリミットが迫る中で何らかの答えを出すことのむずかしさ
// 「自分の物語」を楽しみたい

こんにちは。もちおです。
そろそろ東京オリンピックの延期が決定しそうな雰囲気ですね。

で、東京オリンピック延期に関するTwitterの投稿やニュースコメントを見てみると、「延期すべきだ!」ってあまりにも簡単に結論づけている人が多いような気がします。

まあ僕も延期するしかないと思っているわけなのですが、延期という結論を出すことによって生じる様々な問題を十分に考えずに「延期すべきだ!」っていう結論に飛びついている感じがするんですよね。

しかも、「新型コロナウイルスのことを考えると、しかたないけど延期だよね」っていう感じじゃなくて、なんか東京オリンピックの延期もしくは中止(予定通りに開催できないこと)をむしろ歓迎しているような雰囲気も感じます。

これは何なんだろう?と。

ということで今回は、東京オリンピックの延期に関する内容を書きます。


東京オリンピックは3択を迫られている

東京オリンピックの開催に関して、3つの選択肢があります。
①予定通り開催
②延期
③中止

この3つのどれかを選ぶことになるわけですが、「3つの選択肢のうちどれか1つが絶対的な正解で、あとの2つは間違い」っていうわけではないんですよね。

新型コロナウイルスがここまで流行してしまった以上、どの選択肢を選んだとしても何らかの問題が起きてしまうんです。

つまり、東京オリンピックをどうやって開催するかを決めなきゃいけない人の頭の中はこんな感じです。

「①予定通り開催」「②延期」「③中止」のどれを選んでも問題が起きるんだけど、その中でダメージが一番小さく済む選択はどれかな?

これ、むちゃくちゃむずかしい判断です。

「正解がわからない問題」に対して、タイムリミットが迫る中で何らかの答えを出さなければいけないんですよ。

それなのに、あまりにも簡単に結論づけて「早く決定しろ!」って叫んでいる人が多すぎる。
僕はこの日本の現状が、実は一番マズいんじゃないかなとすら思ったりしています。
(学校の社会科教育の目的って、こういう「正解がわからない問題」に対して自分なりの答えを出せるようにすることなので、今の日本の現状的に、学校の社会科教育はうまくいっていないってことになる)


東京オリンピックについて、いろんな角度から考える

結論を出すためには、いろんな角度から考えることが必要です。

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