コミュニケーションってなんだ

言葉でしか、行動でしか、相手への想いは伝わらない。

どんなに考えていたとしても、伝わるのはそのひとの言動。


当たり前のことだけど、言葉にして「伝えること」も、思うままに「行動すること」も苦手な私は、それがずっと悩ましかった。


でも大学生活の頃、いろいろな場所で出会ったひとたちが、そんな私に、コミュニケーションの方法はひとつじゃないと教えてくれた。


文字盤を使って、手話で、筆談で、点字で。

発語がない子とは、その子の些細な表情や動きから。

そうやって、障害のある子ない子、たくさん関わって、その分だけいろんなコミュニケーションをとってきた。

通常の、言葉でのコミュニケーションに比べて、伝わることはずっとずっと少ない。すれ違いも起こる。

それでも、大切なことはちゃんと伝わる。

「二人の間に信頼関係と、伝えたい・わかりたいって気持ちがあれば大丈夫だよ」

障害者の日中一時のバイトをしていたとき、職員さんに言われたこの言葉。

私にとって、大切な、大切な言葉だ。


なんでこんなことを急に思い出したかと言うと、

「私は言いました。」
「聞いてません。」
っていうやり取りとか、

「〇〇さんが〜って言ったから…」
っていう言葉を、
最近よく耳にしたから。

言葉は、人によって
意味も、受け取り方も、重みも、全然違う。


伝えた、伝えなかった、
言った、言わなかった、

そんな軸でのやりとりを聞いていると、思わず悲しくなってしまう。


伝えたかったのか。

何を伝えたかったのか。

何を聞きたかったのか。


大事なのは、そこだよね、と言ってくれる人が増えたらいいな、と思ってしまうくらいに、

私は昔から、コミュニケーションが大の苦手だ。

だから、せめて、

相手の「伝えたい」に応えられる人間でいたいと思う。


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