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恋人にするなら精神が安定してる人

どんな異性がタイプかという話題が上がると「精神が安定している人」と答える人を時々目にする。
実際にそう答える人と遭遇することは少ないが、インターネットを徘徊していると精神バランスが悪い人を恋人にすると不幸になるといわれている気がする

落ち込みやすい人は「メンヘラ」と揶揄される今世。
「メンヘラを見抜く5つの方法」
「あなたの彼女は大丈夫?メンヘラの特徴10選」

"メンヘラ"というワードで検索すると、記事が上位にあがっていたりする。

「精神が安定している人と付き合いたい」と言ってしまう人の心理って自分が精神不安定の時に支えてほしいからなのか、精神が不安定な人だと一緒にいて手がかかって面倒だからなのか。

いずれにせよ、こういったことをサラッと言ってしまう人が、わたしは怖いと思ってしまう。

死にたいと思ったことがない人のことは、地球外生命体と同じくらい珍しい生物だと認識していて、学生時代の頃から何度も何度も希死念慮に苛まれていたわたしには、信じがたい人種なのだ。死にたいとまで思ったことないにしても、人は精神が不安定になったり、落ち込んだり必ずするものではないだろうか。

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わたし自身も落ち込みやすいタイプではあるが、夫も同様で落ち込みやすいタイプだ。わたしよりも繊細だなと感じる部分が多々あり、夫自身パニック障害を抱えているなど、生きづらさを抱えて生きてる類の人間であるから。

付き合った当初はそういう繊細な部分に惹かれたと言ってもいいくらい。嫌いなものや、人のタイプ、社会に対する考え、あらゆる"嫌い"の感性が似てるなと感じていた。

20代も半ばに入って、むやみに病んだりわけもわからず死にたいなんて思うことは、そうそうなくなってきた。その一方で夫は未だパニック障害の発作が時々出てしまうことがあり、とても辛そうだ。助けられるときは介抱し、寄り添うが、その日のコンディションによってはわたしも優しくできなかったときがある。

余裕がないときは「そんなのわたしだってわからんよ」と強く言ってしまうことも過去にあった。自分もギリギリの精神状態のとき、身体に症状として出てくれた方がよっぽど楽なのでは?その方が人から心配してもらえる?と羨ましく思ってしまう時すらあった。後になって、わたしはいつまで経っても自分がかわいいんだなと自己嫌悪に陥ることもしばしば。

ほんとは支え合っていかないといけないのに。

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精神的に安定してる人はいるかもしれない、しかしそれを「付き合いたい異性のタイプ」と堂々と発言してしまうのはいかがなものかと思う。まぁ、単に自分がいやなだけなんだけど。

インドのサドゥー、日本で言う苦行僧、でもないかぎり精神をつねにフラットに維持することって難しいんですよね。

結婚式で牧師さんが誓いの言葉を言う際に「病める時も、健やかなる時も…(以下略)」と言うでしょう?「無理だ死にたい」となってる時も「仲が良すぎて困っちゃう♡」という時も支え合って生きていきたいものです、愛を忘れずにね。

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