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最近読んだ本の話 vol.94

 「最近読んだ本の話」の第94弾です。早咲きの桜が咲きました🌸今日の雨で散りませんように✨今週は最近読んだ本を3冊ご紹介します。

1、小西 マサテル『名探偵のままでいて』

「認知症の老人」が「名探偵」たりうるのか?
孫娘の持ち込む様々な「謎」に挑む老人。
日々の出来事の果てにある真相とは――?
認知症の祖父が安楽椅子探偵となり、不可能犯罪に対する名推理を披露する連作ミステリー!
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は、七十一歳となった現在、幻視や記憶障害といった症状の現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。
しかし、小学校教師である孫娘の楓が、身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻すのだった!
そんな中、やがて楓の人生に関わる重大な事件が……。

Amazonより引用

 『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。絶対面白いに決まってる!と期待しながら読みました。主人公の楓は、小学校の教師をしています。レビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしている祖父に度々会いに行って話を聞きますが、ある時祖父が自分が見ているものが幻視だと気づいていることに気づきます。祖父の知性が生き生きと、かつての働きを取り戻している時があるのです。楓が身の回りで起こった謎を祖父に話すと、次々と謎を謎を解き明かしてくれます。カッコいいおじいちゃんです。楓は過去に起こった何かのせいで人間関係を築くのが苦手です。いったい何があったのか、気になりながら読み進めていくと、過去の怖ろしい事件が…
 最後の場面、問いのままで終わるところが「女か虎か?」だった!楓が選ぶのはどっちなのか?私は四季くんだと思うんだけどなあ!

 

2北村 薫『水 本の小説』

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬(すく)い取り、その輝きを伝える7篇。
懐かしくて新しい物語の言葉が、映像や詩や短歌、歌のことばに結び合わされて光を放ち、豊かに輝き出す。
向田邦子、隆慶一郎、山川静夫、遠藤周作、小林信彦、橋本治、庄野潤三、岸田今日子、エラリー・クイーン、芥川龍之介……<br> 思いがけなく繋がっていく面白さ。本の達人ならではの探索と発見が胸を打つ〈本の私小説〉。

Amazonより引用

 北村さんが書いた本にまつわる物語、面白そうで思わず手に取りました。北村さんが本について色々考えをめぐらせた思考の記録のような内容です。本を読みながら、何かの元ネタがあるようだけどわからなかったり、何かの仕掛けがあってもまったく気づかずに素通りしてしまうことも多くて、自分の知識が少なくてわからないのはどうしようもない、とあきらめていました。この本の中で北村さんが、人それぞれ知っていることと知らないことがあって読み方が変わるのが面白いと書かれていて、そうか、そういう考え方面白いな、と思いました。読みながら、少し前に読んだ鈴木 敏夫さんの本で書かれていた時代とかぶるのでは?と思い確かめたら、北村さんと鈴木さんは同い年でした!
 この本の中に、私が長年疑問に思っていたこと、なぜ私小説を書くのか、ということが書かれてありました。読んでいると答えって見つかるんだなあ!


3、陳湘静、林大利『鳥類学が教えてくれる「鳥」の秘密事典』

皆さんは普段、どんな鳥を目にしますか?
まず思いつくのは、「スズメ、ハト、カラス」かもしれません。
けれど、私たちの身近にはもっと多種多様な鳥がいますし、地球の裏側に目を向ければ驚くような姿の鳥もいます。
そんな、どこにでも当たり前にいるようで謎に満ちた「鳥」について、「いったいどうなっているの?」「なんでこんなことをしているの?」といった秘密を解き明かしていくのが本書です。

Amazonより引用

 鳥のこと気になる!もっと知りたいので読んでみました。鳥はいつ寝ているんだろう?と思っていましたが、飛びながら寝ている鳥もいるそうで、驚きでした。知らないことばっかりで楽しく読みました。著者がイラストも描いていて、とてもかわいいです。


 全国で桜が開花し始めました。私の住む地域でもたぶんもうすぐ咲きます。楽しみだなあ。最後までお読みくださってありがとうございました。

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