動画を活用してパフォーマンス向上に役立てる

みなさんは、実業団ランナーが横を見て走っている場面を見たことがありませんか?

あれは、フォームチェックです。リラックスできているか、腕が振れているか、腰の位置は、蹴り上げの様子は…など。人によってチェックするポイントは違いますが、いまだにショーウインドウがあると見てしまいます。

私もそうですが、走るときには「自分はこんな風に身体を動かして走っているはず」と思って走っていますよね。その身体感覚を客観視するのが、ショーウインドウなのです。

私が頻繁にショーウインドウを見るようになったのは大学時代です。私はもともとスタミナタイプのランナーなので、スピードがありませんでした。大学のとき、どうやってスピードをつけようか考えていたときに、「身近にいい見本があるじゃないか」と思い付きました。同じ大学の、スピードがある選手のフォームを真似てみようと思ったのです。

それからは、観察→試行錯誤の繰り返しです。なんであんな走り方が出来るのか、自分との違いは何か。いろんなフォームで走ることはフォームを崩すという危険性がありましたが、当時の私は一般入試組。失うものよりも手に入れたいものを優先していました。

幸い、走る時間はあります。その時間を使って、頭のはしっこにあるランナーの走り方と、自分の走り方を重ね合わせ、どうしたら効率よくスピードがでるか、逆に出なくなるか、何度も何度も繰り返し、ある程度スピードが出るようになりました。

これは、大学時代だからこそできる方法でした。ジョグをしすぎて、監督に怒られたこともあります。それくらい、ずっと向き合いました。後輩からフォームの相談をされたときに、自分から見える後輩のフォームの問題点を挙げてみたりもしていました。

今回、ランニングコーチをやる上で、「客観視」を自分の中でのテーマにしようと思っていました。箱根駅伝特集を見ていたとき、東海大学の選手が練習中の動画を見ながら意見を出しあっているのを見たり、または他のスポーツで自分のプレー動画を何度も見直しているプロ選手を見て、余計テーマに対する気持ちが強くなりました。

どんなスポーツにも、技術があります。パフォーマンスを向上させようと思えば思うほど、技術が存在します。技術は、一朝一夕には身につきません。何度も自分の身体感覚と向き合いつつ、動画を見て客観視をすることができれば、向上につながるのではないか、と思っています。

機会があれば、客観視をオススメします。その際は、ぜひ自分ではない人と一緒に見てみてください。出来れば、助言してくれる人をオススメします。きっと、様々な発見があります。

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