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第五回輪読会~第二量子化・2準位原子~

こんにちは!学部3年の後藤です。研究室の正式なメンバーではありませんが、輪読に参加させていただいています。
今回は第五回輪読会についての報告です。


2023/05/15
教科書は引き続き越野和樹さんの「共振器量子電磁力学」です。

前回の輪読会ではベクトルポテンシャルを量子化しました。
実はこれはすでに生成消滅演算子で表わされていて,同じように電子の波動関数を量子化していきます。

電子場の演算子
(越野和樹 「共振器量子電磁力学」より引用)

電子の波動関数を量子化して得られるのが電子場の演算子です。
これは、ある位置に対して電子を生成(消滅)させるような演算子になっています。電子を波と考えて、そこから粒子的な描像を得ることができました!

電子と光子の相互作用について考えています

電子場の演算子と量子化されたベクトルポテンシャルを使って、電子と光子の相互作用を全量子で扱っていきます。詳細は省きますが、第二量子化での相互作用ハミルトニアンは最終的につぎのようになります。

第二量子化での相互作用ハミルトニアン
(越野和樹 「共振器量子電磁力学」より引用)

続いて2準位原子です。2準位原子は量子情報でよく登場するモデルです。
基底状態と励起状態だけですべてを考えられるのでとてもシンプルで扱やすいですね。

Bloch球
(越野和樹 「共振器量子電磁力学」より引用)

2準位原子の任意の量子状態はBloch球上の点として表現することができます。Bloch球は量子状態を幾何学的に扱える便利な方法です。

私は3年生ですが、量子光学や量子情報に興味があって輪読に参加しています。まだまだ未熟ですが、より深く理解できるように勉強していきたいと思います。

光りろん研(仮)では光量子について理論面から研究する学部生、大学院生を随時募集中しています。
学部4年生以外の学部生のゼミ参加も受け入れています。
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