ボイトレは本当に上達するの?上達に必要なのは〇〇すること!
ボイトレ教室に通えば、歌は確実にうまくなる。
本当にそうでしょうか。
今教室に通っている人は、入校してからどれくらい上達しているのか。
どこが変化したのか、具体的に説明できる人は、どれくらいいるのでしょうか。
今日は、歌が上達するために必要なスキル、レッスンの受け方について、お話しします。
歌が上手くなる方法とは
歌が上手くなるために必要なことは、ずばり試行錯誤をすることと、情報の取捨選択です。
ボイトレ教室に通えば、自然に上手くなると思っている方がいますが、お金を払って歌が上手くなるのなら、誰も苦労はしません。
前回の記事では、ボイトレ教室の選び方というテーマでお話ししましたが、今日は「レッスンの受け方」について、深く掘り下げていこうと思います。
世の中には、ボイトレ教室に通わなくても、もともと歌がうまい人や、自分自身でスキルを向上させることができる人が存在します。
一方で、長年ボイトレ教室に通っていても、あまり上達しない人や、どんどん歌い辛くなってしまう練習方をひたすら繰り返す人もいます。
すこし厳しい言葉になりますが、ボイトレ教室に一生懸命通うことや、とにかく長い時間練習することが、必ずしも成長に繋がるとは限らないと言うことを最初に理解しておく必要があります。
歌は、テストの点数のように、明確に成長していると自分自身で実感しにくいため、真面目に練習すると、逆にモチベーションが低下したり、挫折する原因となってしまいます。
また、練習量と歌唱力は比例しません。
間違った練習方法を繰り返せば、練習するだけ下手になってしまうなんてことも平気で起こります。
夢を追いかけるために、たくさん練習しているバズなのに、上達するどころか下手になってしまったら、心も折れてしまいますよね。
至極当然のことを言いますが、継続は力なり。です。
ですが、本気で歌手を目指している人ほど、真面目に向き合いすぎて継続できなくなってしまうなんてことも珍しくありません。
講師、先生の言うことは鵜呑みにしない!
さて、早速レッスンの受け方について、具体的に触れていきます。
これは、私自身が生徒に必ず一番最初に教える内容です。
先生の言うことは、鵜呑みにしてはいけない。
教わったことは、自分で試して、合わないものは捨てても良い。
1+1=2
皆さん、足算はできますか?
簡単すぎてバカにしているのか!?と突っ込みたくなりますよね。笑
例えば、上記の足し算は、答えが存在します。
正解があり、皆も同じ答えにたどり着きます。
ですが、下記のような問題はどうでしょう?
歌がうまい=?
人を魅了する歌=?
答えは人それぞれかと思いますが、ここで私が言いたいのは、答えは複数存在する、そもそも正解など存在しない。ということです。
音楽の世界では、基礎や理論などは存在しますが、数学のように皆が同じ解にたどりつくことはありません。
例えば、こんな考えになっている人はいませんか?
歌が上手くなるためには、腹式呼吸の習得は必須だ!
確かに、腹式呼吸は歌を上達させる上で、大きな効果を発揮します。
しかし、極端な話をすると、胸式呼吸のままでも上手く歌えるならそれで十分ですし、腹式呼吸を意識して余計に歌が下手になるならば、胸式呼吸のままでいいのです。
音楽のベテランプロデューサーが、どれだけ才能がないと評価しても、音楽ど素人の一般市民1億人が「天才」といえば、その人は天才です。
つまり、講師や音楽業界の人間が「歌が上手くなる方法」を提唱していたとしても、それを100%信用できるほどの説得力はなく、リスクがあります。
少し話が逸れたので戻します。
ボイトレ教室で教わる内容というのは、教室や講師によって様々です。
マニュアル化された内容や、講師が独自に考えた練習方法、生徒に合わせた個別レッスンなど、数多くの練習方法が存在します。
今や、YouTubeやtikTokなどのSNSでも、歌の練習方法は数多く存在し、情報で溢れています。
練習する側に必要なことは、「情報の取捨選択」です。
勘違いしないで欲しいのが、教えている立場の人間が嘘を教えているだとか、未熟であると言っていさるわけではありません。
もちろん中には、あまり効果のない練習方法でレッスンを行なっている講師もいると思います。
ここで言いたいことは、同じ人間は存在しない、ということ。
親や兄弟ですら、体の作りや骨格、体格、声質、些細な違いがあります。
歌がうまい人の練習方法を真似しても、自分が上手くなるとは限りませんし、自分が上手くなった練習方法を他人に勧めても、必ず上達するとは限りません。
レッスンを受ける側は、教わったことを自分で試し、試行錯誤を繰り返す。
そして、自分にとって必要な練習方法やパーツを選択して自分の理想に少しずつ近づいていく。
これが、ボイトレ教室に通う上で必要な姿勢になります。
情報の取捨選択ってどうすればいいの?
先生の言うことは、鵜呑みにせずに試してみるのはわかった。
じゃあ情報の取捨選択ってどうすればいいの?と疑問に思う方もいると思うので、私なりの情報の取捨選択方法について解説します。
自分の師匠を見つける
今の時代、「ボイトレ」とネット検索をすれば、腐るほどの情報を一瞬で入手することができます。
しかし、記載されている内容は数え切れないほど数が存在し、真逆のことが記載されている、なんてこともあり得ます。
さあそこでどうするか。
2〜3人の師匠を作ること。
最初は、いろんな人の意見や練習方法に耳を傾けてみるといいです。
そこで、自分が実際にコツを掴みやすい内容を発信しているボイストレーナーであったり、練習の効果をしっかりと理解しているなど、自分なりに納得できる発信者を3人ほどまで絞ります。
そうして、自分がいいなと思った発信者の練習方法を数ヶ月試してみて、上達をあまり感じることができなかったら、また最初にもどり、いろんな人の意見に耳を傾けてみる。と繰り返します。
あとは、最初から歌がうまい人ではなく、下手だったのに上手くなった人から教わるのもおすすめです。
あまりやって欲しくないのは、常に不特定多数からのアドバイスや練習方法を参考にすることです。
先ほども述べたとおり、人によって得意不得意も異なりますし、相性があります。
自分に合った師匠を見つけられるよう、見極める必要があります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
本日お話しした内容をまとめると、
・講師の言うことが必ずしも正解だとは限らない。鵜呑みにしないこと。
・試行錯誤する癖をつける
・情報の取捨選択をする
・自分の師匠を複数人に絞る
よくありがちな傾向として、ボイトレ教室に通っていること自体に満足してしまい、「上達する」という本来の目的を達成せずにボイトレを終了してしまうというパターンです。
ボイトレ教室に通っているのは、今よりもっと成長するためですよね。
上達すると言う目的を忘れず、正しい練習方法でスキル向上を目指しましょう。
そして何より音楽の楽しさを忘れないでください。せっかく音楽に夢中になれたのですから。
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