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006:遠近法とは異なる空間認識が生まれてきている?

谷口さんがツイートしてくれたvimeoの映像は、まさにディスプレイが型として、穴としてその先の空間につながっている。けれど、これは遠近法を用いての映像であって、映像が、空間の奥と手前とを接着していると言える。これはこれでいいのだけれど、パソコンの重なるウィンドウ以後は遠近法とは異なる空間認識が生まれてきているのでないかと思うわけです。

重なるウィンドウ体験以後のディスプレイで起こる体験は、遠近法とは異なるのではないだろうか。そんあことを考えている。どこかに基準となる平面=サーフェイスとをつくり、その奥と手前とで考える。基準のサーフェイス、その奥と手前といいながらも、それらはすべて同一の平面にある。ピクセルがつくる同一のテクスチャのもともに基準のサーフェイスがうまれ、その奥と手前とがある。でも、それらは普段遠近法のもとに見られているから、そこで遠近法とは異なることが起こっていることは気づかない。実際に、谷口さんがツイートした映像でも、遠近法ののもとでおもしろい映像ができてる。

でも、ディスプレイのフレームのなかでは、遠近等とは異なることが起こっている。遠近法で真似はできるけれども、遠近法ではない重なりが起きている。それは、ピクセルがつくる同一のテクスチャのなかで、基準としてのサーフェイスが生まれ、その手前と奥とが生まれるという状況である。それがなんであるのかを考えてみたいと思って、今、MASSAGEの連載を書いている。

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