見出し画像

『絶対アイドル辞めないで』なのか?

低身長ぽぽんと登場、148だ。


オタクというものは我儘だと思う。

特に、私はすごく我儘だ。

過去、アイドルはソロが主流だった。
今でもたまに特集番組が組まれるほど、過去はソロアイドルが豊作であった。山口百恵や松田聖子、小泉今日子、中森明菜など、大人気で多忙を極めていたソロアイドルを列挙し始めたらキリがない。しかし私の知る限り、ものすごい力を持ったソロアイドルは松浦亜弥以降、現れていない。松浦亜弥が最後のソロアイドルだと思っている。(異論は認める)

現在、グループアイドルが主流である。
アイドル戦国時代の幕開けと言われる2010年代、第一線を走っていたのはAKB48だった。その頃、AKB48の総選挙は軽く国民的イベントになっていたように感じる。SNSがここまで発達し切っていないその時代、ニュースには中間速報や意気込み、総選挙結果およびスピーチが流れ、全国が注目していた。しかしこの総選挙というイベントは大人数アイドルでなければ成立しない。また「アイドル」と聞けば、共通衣装もしくはメンバーカラー衣装を着た複数人の女の子を思い浮かべるだろう?私たちの意識の中にも「アイドル=複数人」というのは染み付いてしまってると思う。

このソロアイドルからグループアイドルへの移行は、アイドルの終わりに変化をもたらした。
ソロであれば活動終了の際、「引退」という言葉が用いられる、1人しかいないのだから、その彼女がいなくなれば全てが終わるのである。しかし、グループであればメンバー1人が活動終了する際、「卒業」という言葉が用いられる。あくまでグループからの卒業。そのグループは続いていくのである。また最近では卒業と加入を繰り返して、箱自体は存在し続けるというスタイルを取るグループも増えてきた。特に1997年から続くモーニング娘。では、時代によってグループの方向性が大きく変わり、そのある程度の時代を区別するために「初期」「黄金期」「プラチナ期」「カラフル期」という用語がファンの間で定着しているくらいだ。

では本題。
オタクにとって、「引退」と「卒業」のどちらの方が気が楽なのだろうか。

どちらもアイドル活動の終了を意味する。
もちろん、美しき彼女たちの決断は尊重する、するしかない。人生どう生きるかなんて、その人の自由なのだから。だが、やっぱり彼女たちが歌い踊る姿を見れなくなるのは寂しいというのがオタク心である。

だが、私は「卒業」の方が辛いとはっきり言っておきたい。
グループ自体は継続し、大好きな楽曲は受け継がれ、コンサートなどのイベントも変わらず行われる。それは非常にありがたいことだと思う。
しかし、「そのメンバーだからこそ、そのグループなんだ」と思ってしまう。すごく我儘なので。でもすごく大好きだから、どうしようもなく大好きだから、「卒業」を通して訪れる変化を受け入れるのに時間がかかってしまうのだ。
この感情は本当に難しい。

ところで、=LOVEが『絶対アイドル辞めないで』という曲をYouTubeで公開した。

これは、オタクがアイドルに抱く、我儘な感情をそのまま表した楽曲だ。
我儘な感情だと自覚した上で、ずっと私の前で歌っていてと思ってしまう。貴女の幸せを第一に願っているんだけど、それでも私は大きなステージでキラキラ舞う姿をずっと見ていたい。
とにかく歌詞がそんなオタクの気持ち悪い、見ていられない、でもみんな思ってしまうことを表現している。(指原莉乃、ありがとう)

話を戻すと、
「引退」より「卒業」の方が辛いと感じる理由はいくつかある。
まず、「卒業」は複数回起こることだ。
もちろんだ、メンバー1人の卒業なんて、そのアイドルグループの歴が長くなればなるほど積み重なっていく。特に辛いのは「卒業ラッシュ」だ。同じくらいの年齢の子が集められて、アイドルが結成されるのだから、年齢的に、人生のターニングポイント的に、卒業のタイミングは被ることが多く、あるメンバーの卒業を受け入れられないまま別のメンバーの卒業を迎えなければならなくなる。初期メンバーの卒業が2.3年の間に一気に来て、グループの体制が大きく変わるというのもよくあることだろう。
次に、そのメンバーのいないグループを知ってしまうことだ。
メンバーの卒業前は、グループの誰か1人欠けた状態なんて全く想像できない。「そのメンバーだからこそ、そのグループなんだ」、この感情である。しかし「引退」と異なり、卒業後のグループが当たり前に存在する。1人欠けた状態のグループが普通に存在する。しかし、オタクは、私はそのメンバーでしか埋められない何かをいつも追いかけてしまう。グループの新体制のことを考えると、その感情は本当に厄介だとわかっているのだが。もう何とも難しい。(グループの変化で、新たな魅力に気づくことがあるのもわかっているので、もうさらに複雑。)


とにかく『絶対アイドル辞めないで』ではない。

絶対グループ卒業しないで

である。

こんな感情を抱いてしまう自分が本当に嫌なのだが、少しだけ許してほしい。

しかし、やっぱりオタクなので、メンバー全員の想いを尊重し、メンバー全員の幸せを願い続けている。大好きなので。

絶対 君は歌っていて (ずっと)
ただのエゴとわかっていても
君はキラキラ衣装が似合う!

『絶対アイドル辞めないで』





昨日BEYOOOOONDSを卒業した山﨑夢羽ちゃんの今後の活躍と幸せを願って。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?