見出し画像

リュープリン注射 全6回の記録

2020年3月より、リュープリン注射による偽閉経治療が始まり、副作用との戦いが始まりました。
筋腫を出来るだけ小さくして手術により摘出するために、卵巣の働きをストップさせる注射を月1の通院で最大6回まで行いますが、先日最後の1回を終えましたので、これまでに体感した副作用、心身への影響などの記録をまとめたいと思います。

▼ 子宮筋腫が見つかるまでの経緯は、前回の記事をぜひご覧ください。

3/28 ドキドキの1回目

初めてのリュープリン。
私の場合は腹部に注射をするということで、腕以外の箇所の注射が初めてだったこともあり、「痛いのかな?」とソワソワしていました。

診察のあとに処置室前で順番待ちをし、番号を呼ばれてベッドへ。
「チクッとしますよー」の一言のあとに針の痛みを感じましたが、痛みはほとんどありませんでした。
呼吸をするたびにお腹が上下するので、針が入っている間はその揺れが少し怖かったですが、ほんの一瞬のことだったのでホッとしました。

初回は副作用の体感はほとんどありませんでした。
数日経過して、生理より断然軽めの出血が1週間ほどあり、そのうち2日間ほど生理痛のようなだるさがありましたが、今までの生理痛が重かったこともあって、さほど気になりませんでした。

4/25 初めて体調に変化が現れた2回目

注射後数日が経ち、初めてホットフラッシュを体感しました。
もともと寒がりで春に汗ばむことはなかったので、初めてのぼせのような火照りを感じたときは熱があるのかと疑いましたが、その暑さは3分ほどでスッと引いていきました。
「もしかしてこれが副作用?」と、リュープリン注射のパンフレットを開くと・・・

スクリーンショット 2020-08-18 11.59.42

がっつり書いてありました・・・!

副作用と言うと、出る出ないも人それぞれなような気がしていたけれど、急激に体がパンフレット通りの症状を訴えていく初めての経験に、人体の不思議を感じました。

初めて自覚してからは、毎日3分ほどのホットフラッシュが15〜20回ほどの高頻度で発生するようになり、睡眠時は一度寝たらアラームの時間まで寝っぱなしの快眠体質だったはずが、暑さによって目覚めることが日に日に増えていきました。
(時期的にクーラーはまだ早いと思っていましたが、今年は耐えきれずに夜通しのクーラー生活を4月後半よりスタートしました。)

2回目のリュープリンから3週ほど経った5月中旬頃には、ホットフラッシュ後のおまけに結構な頻度で頭痛がついてくるようになり、鎮痛剤を連日服用。

次回の診察のときには、この副作用をどうにかできないか先生に相談しようと心に決めていました。

5/23  先が長く感じた、折り返しの3回目

副作用に耐えながら、ようやく3回目の通院日がやってきました。
診察の際に満を持して「ホットフラッシュや頭痛がつらいので、これを緩和させることはできませんか」と相談。
これに対して「筋腫を摘出可能なサイズに縮めるためにホルモンの働きを抑える注射をしていて、その副作用で更年期症状が出ている訳だから、これを抑えようとすると筋腫は小さくならないんだよ」と先生。

確かに・・・

手術に向けて筋腫を縮めていく偽閉経治療に副作用はつきものということを今更ながら再確認し、残りの3回の注射が完了する予定の8月がとてつもなく先のことのように感じました。

この3回目のリュープリン注射後、ホットフラッシュの頻度は相変わらずでした。
ボッと火がついたように急激に顔のあたりで熱を感じはじめ、この頃になると頭痛に加えて吐き気をともなうことが多くなりました。

また、外出先で凄まじいホットフラッシュに見舞われた際の苦痛を軽減するために、ハンディタイプの扇風機を購入し、これがここからの生活の救世主となりました。

▼ 実際に私が購入したハンディファンはこちら。

3段階で風量調整ができ、スタンドがついているのでPCでの作業中にもデスクに置けて便利でした。
持ち運び中にうっかりバッグの中でボタンが押されてしまって、何度かバッグの中で「ブーン」とファンが回っていたので、そこだけ要注意です!

6/20  夏の猛暑が追い討ちをかけた4回目

夏がじわじわと暑さを増して、今年はコロナ対策のマスクをしていることもあり、ハンディファンを忘れた外出中にホットフラッシュに見舞われると、それはもう釜茹でのような地獄の暑さでした。

日差しの暑さを感じる外出中は勿論、料理中にはこまめに扇風機の前での休憩をしていましたが 火を使う料理は過酷なもので、7月にはこんなツイートをしていたほどでした。

▼ 茹でアスパラに感情移入する人間・・・

画像2

また、この頃から骨の疼痛を感じはじめました。
就寝時に足首や指の関節に疼くような痛みがあり、中高生のときの成長痛のときに似た痛みが気になってなかなか寝付けず、気付いたら明け方4時や5時ということが何日かありました。

眠れずに何となくお腹に手を乗せていたら、ふと「このお腹に傷ができてしまうんだなあ」と思い、傷のないお腹でいられる時間が少しずつ失われていく恐怖心でますます眠れなくなり、寝付けないから気を紛らわすためにスマホを触ろうとしても、操作しようとする指が痛んで、不安でもどかしい夜でした。

7/18 術後の自分が見えず、焦りと体調不良の5回目

この頃には夏のホットフラッシュの辛さにも慣れてきていましたが、骨疼痛と肩こりなどの副作用のピークを感じていました。
PCで簡単な作業をするにも指の関節や手首の痛みにより長時間は続けられず、気晴らしの買い物の帰りにはエコバッグを下げた肩の凝りがひどく、その疲れが精神的にも少なからず影響されはじめていたように思えます。

また、ちょうどこの頃は会社を退職しており、術後の体調や生活のイメージが湧かずに目先のことしか考えられない自分に焦りを感じていました。
入院の2週間前からは、コロナ対策で病院から不要不急の外出自粛を念押しされていたこともあり、家で一人で過ごす日は孤独と焦りでたまらなく心細い期間でした。

婚約者の彼と電話した夜には、「入院中の会えない間に仕事頑張っておくね」と仕事の拡大や新しいアイデアなどを話してくれ、それが私への優しさだとは分かっているつもりでも、同じ1日を何もせずに過ごした自分が情けなかったです。
その後は頻繁に彼が様子を伺いに来てくれて、私の焦りや不安に「絶対大丈夫」と何度も励ましてくれたり、別の手術経験のある友人の応援もあって、一気に必要以上の不安が取り払われる思いでした。

それ以降、普段の生活の中での不自由を感じたときに「術後の自分はちゃんと生活できるのかな?」と自然と考えてしまうことはありましたが、暗示のように「きっと大丈夫だからこそ、先のことは考えない」とネガティブな思考に蓋をするようにしていました。

8/17 いよいよ手術へ・・・ ラストの6回目

以前よりホットフラッシュが辛いと話していたので、先生から「今回も注射打てる?」と聞かれながらも「頑張ります」と意気込んで、ラストのリュープリン。

6回目は筋腫を小さくすると言うよりは、前回のリュープリンの効果が切れて生理が手術に被って来た場合に出血が多くなる危険性があるとのことで、あくまで安全に手術を受けるための最後の頑張りでした。

あと10日後には入院ということもあり、先生から同意書を渡されて説明を受けたり、麻酔科の先生から全身麻酔と硬膜外麻酔の説明を受けたり・・・
どんどん新しい情報が飛び込んできて、いよいよ手術や入院生活の漠然としたイメージがついてきて終始ドキドキの1日でした。

その日は病院から帰宅後、あまりの情報過多に疲れ果てて爆睡でした。

手術当日は 8/28・・・!

あと数日後の手術に備えて、現在はコロナには細心の注意を払いながらも、のびのび気ままに生活をしています。
初めての体験を前に、「直前にビビることはあっても、必要以上に不安に思わない」というスタンスで、できるだけ意識的に楽観視するように努めています。

それでも、正しい知識や情報が自分を守ってくれるものと信じているので、精神的に安定しているときには手術のパンフレットを読んだりして、当日の流れのイメージをして数日後の大仕事に備えています。

▼ 渡されたパンフレットのイメージ図

画像3

硬膜外麻酔 は背中にチューブを通します。
かなりビビっていましたが、ツイッターで教えていただいた先輩方によれば、「カテーテル前の注射は多少痛いけれど、カテーテルを通す痛みは全然なく、ただ入ってくる感覚は分かる」とのこと・・・

画像4


いろんな情報を得て、励ましの声もたくさんもらって、最近では不安もありますがそれ以上に「早く手術をしてしまいたい」という前のめりな姿勢を持てるようになってきました。

ただ、少し気がかりで寂しいのが、入院中の面会についてです。
7月の通院時はコロナの感染者数も少しずつ減っていたので、「私の入院中はもう少し落ち着いてて、厳しい時間制限なしで面会できるといいなあ」と思っていましたが、8月に入り状況が悪化してしまい「手術当日と荷物の受け渡し以外の面会禁止」とのこと。

「一人で大丈夫かな?」と不安もありますが、彼や家族に会える瞬間にたくさん元気をもらって、乗り切りたいと思います。

先日、麻酔科の説明を受けた際、手術を終えた患者さんが何人も運ばれていくシーンに居合わせました。
中には私よりずっと若い年齢の子もいて、ただそこに居合わせただけでも勝手に背中を押してもらったような気がして、「私もあんなふうに立派に手術を乗り越えよう」と強く思いました。

先を進む人の存在は心強く、待っていてくれる人の存在が何より暖かいことを実感し、あと数日後の手術を見据える現在です。


*...*...*...*...*...*...*...*...*...*...*...*...*...*...*

続きは手術や入院生活について、後日記事にしたいと思います。
ご覧いただき、ありがとうございました。

みのるん
▶︎ twitter @mminom1

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?