カメラで魂を吸い取られ殺されそうになった話。


私が小学生の頃に実際に体験した話です。

当時私は静岡県の御殿場市というところに住んでましてね。
囲炉裏なんかもある古い2階建ての家に住んでいて、引っ越し初日から階段に蛇が出てきたり、誰もいないはずなのに階段を上り下りする音がしたり、勝手にテレビが点いたり、今振り返ると何か曰く付きの家だったんじゃないかなと思うような気もするんですが、今回はその頃に体験した話なんですよ。

その家の真裏に本屋さんがありましてね。
よくコロコロコミックを買いにいったり、レンタルビデオもあったのでビデオを借りに行ったりしていました。
その本屋さんと家を挟んだ間のスペースに外から本屋さんのバックヤードに入る裏口があったんですが、ある日その裏口の前に1冊の本が落ちてるのを発見したんですよ。

不自然な光景に「なんだろう?」と気になり、思わず確認しにいくと、それは当時社会問題になっていたブルセラを特集し、女性の卑猥な写真を掲載した男性向けの成人雑誌でした。

勉強熱心だった私は、子どもながらもこれも現代社会の闇を知り見識を深めるよい機会であると思い、座り込んでその雑誌を拝見し始めました。

と、数ページほどめくって読んだところで何か周囲に違和感を感じました。
しかし周りを見渡しても誰もいません。建屋と建屋の間に挟まれた、人ひとりが通るくらいの細い通路なので、そもそも人がいるスペースはありません。

(なんか変だなぁ・・・)と思ったものの、自身の知識を深めることに余念のなかった私は再び雑誌の読み込みを始めます。

すると次の瞬間、突如私の眼前に当時の私と同い年くらいの男の子とカメラを持った大学生くらいの男性が現れ、男の子は座り込んで雑誌を読む私を指さし、男性はカメラで私に向かってシャッターを切り始めたではありませんか!?

「うわぁぁ~~~っ!!!」

予想だにしない突然の出来事に驚いた私は、脱兎のごとくその場を走り去り、家に逃げ帰りました。

あの二人はいったいなんだったんだろう?なぜ私を指さし、カメラを向けシャッターを切ったのか。振り返ると思うんです。あの二人はもしや生きた人間ではなかったんじゃないか。この世のものではなかったんじゃないか。あのままカメラでシャッターを切り続けられたら俺は、魂を吸い取られてあの世に連れてかれてしまっていたんじゃないかって・・・。そうじゃないかなって私は思うんですがね・・・違います?

そんな経験をね・・・したことがあるんですよ。


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