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日本維新の会党代表選2022 意識調査結果(候補者個別分析版馬場伸幸編)

みなさん、こんにちは。海原雄山です。

先日行われた日本維新の会党代表選について、TwitterやFacebookを利用した意識調査を実施しました。

ご協力いただいた527名のみなさんには、感謝申し上げます。

先日お披露目させていただいた全体総括版(https://note.com/mm56/n/n3a18fc09d1a8)が大変好評でしたので、こちらのマガジンで続編となる個別の候補者分析編を書かせていただきます。

第3弾は、見事代表選に勝利した馬場伸幸氏の個別分析です。

改めてお断りしておきますと、今回の調査はSNSを利用した調査であるため、実際の党代表選有権者層とは若干異なりますため、多少の偏りがあり、なおかつ補正等もかけておりませんので、ご了承願います。

なお、本記事は全体総括版と異なり、当方の定期購読マガジンの記事として掲載しています。

無料お試し読み部分だけでも、記事の多くの部分はお楽しみいただけますが、全編を読むには定期購読が必要です。

サブスクに抵抗のある方のために単品購入もできますが、定期購読マガジンは初月無料(翌月以降は月々300円)になりますから、9月中に無料購読された方なら無料で閲覧できますので、そちらでお読みいただくことをお勧めいたします。

馬場伸幸氏を支持する層

まず、馬場伸幸氏を支持する人たちはどんな人たちか見ていきましょう。

Q4 日本維新の会党代表選への投票は別として、党代表選候補者の中であなたが普段最も支持している(または応援している、比較的好意的である等)候補者(当初出馬意向を示していた政治家を含む)は誰ですか。
(選択肢)
・足立康史 衆議院議員
・梅村みずほ 参議院議員
・馬場伸幸 衆議院議員
・東徹 参議院議員
・吉田豊史 衆議院議員
・上記にない

全体総括版で書かせていただいた通り、この問いで今回の代表選に立候補した方の中で普段どの政治家を支持しているのかを確認しました。

この問いをもとに、馬場伸幸氏の支持層を探っていきたいと思います。

居住地・性別・年代

まず居住地別の支持率です。

居住地別支持率


回答者の多い10都府県の各候補者の支持率を確認したところ、全候補者の中で全国的に馬場伸幸氏の支持はだいたい中位となっています。

維新発祥の大阪では1位の足立康史氏に迫っていますが、自身が県総支部のトップを務めていた奈良では支持が集まっていません。

ただし、都府県ごとだとサンプル数が少なくなるので、正確性は保証しかねることは、ご容赦願います。

次にご回答者いただいたみなさまの性別別です。

性別別支持率

男女とも支持率は中位ですが、女性支持が案外高いです。

年代別支持率

こちら年代別の馬場伸幸氏の支持率です。

30代をボトムにしてV字の支持は受けていますが、だんだんと年代を経るごとに支持率を上げていく傾向です。

政治的属性

では、政治的属性別に見ていきましょう。

ここで言う政治的属性とは、以下の問いにより決まるものです。

Q5 あなたに当てはまるもののうち1つを選んでください。
(選択肢)
・日本維新の会党員(党代表選選挙権あり)
・日本維新の会党員(党代表選選挙権なし)
・特別党員(日本維新の会の政治家、支部長等)
・党員ではない日本維新の会(大阪維新の会)支持者、
・他党支持者
・支持政党なし(無党派)

今回の代表選の選挙権の有無はもちろん、そもそも維新支持者かどうかもこの問いで確認しています。

政治的属性別支持率

一般党員内では1,2を争う支持率ですが、特別党員における支持率の高さが際立っています。長らく党幹事長として接する機会の多い特別党員もまた多く、それだけ信頼されていることの証左なのかもしれません。

馬場伸幸氏に投票した層

次に馬場伸幸氏に(仮想)投票した人たちはどんな人たちか見ていきます。

居住地・性別・年代

居住地別投票率(全体)

居住地別で見ていくと、京都では足立康史氏と、奈良では梅村みずほ氏と競る結果となっていますが、関西の各府県ではトップの得票率となっています。逆に関西以外では足立康史氏の後塵を排す等、全国的な票の獲得には至っていません。

馬場伸幸氏の投票率と支持率の差(居住地別)


しかし、居住地別の投票率と支持率のギャップを見てみると、関西以外でも支持率から票の上乗せが一定程度見られますし、大阪や兵庫では支持率ベースでほぼ倍増かそれ以上の票の積み上げが図られており、関西を中心に一定の浮動票の獲得に成功したものと推察されます。

性別別投票率(全体)

次に性別別で投票率を確認すると、ともに支持率からは大幅にアップしていますが、女性の方が高い傾向は変わりません。

年代別投票率(全体)

全体総括版でお伝えした通り、年代を経るごとに得票率を上昇させている傾向です。

馬場伸幸氏の投票率と支持率の差(年代別)

年代別で投票率と支持率のギャップを見てみると、30代以上では2桁%の支持率からの上積みを達成していますが、20代以下では上積み幅がごくごく小さく、若い世代の票を得られなかった実態が鮮明となっています。

やはり、若者協議会の調査は、若者の民意を確実に捉えていたのかもしれません。

政治的属性別だと・・・

これを属性別に見ていくと景色が違ってきます。

政治的属性別投票率

全体総括版でお伝えした通り、得票率では、選挙権を持つ一般党員の間では他を寄せ付けない1位となっています。選挙権のない一般党員や特別党員の間でも1番の得票率ですし、党員ではない支持者の間でも足立康史氏に迫る得票率となっています。

しかし、他党支持者や無党派では最下位の得票率であり、党の顔として維新支持層以外への浸透に暗い影を落とす結果かと考えられます。

馬場伸幸氏の投票率と支持率の差(政治的属性別)

投票率と支持率のギャップを見てみると、選挙権のある一般党員や党員ではない支持者で約18%分の伸びがみられるものの支持政党なしでは5%の伸びに過ぎず、他党支持者は投票0という結果となっています。

支持の広がり

馬場伸幸氏に投票した人達が支持した政治家はどういう人たちだったかを確認しましょう。

馬場伸幸氏に投票した人の支持政治家(全体)(N=189)

馬場伸幸氏に投票した人の支持政治家等の内訳は上図のとおりです。ご自身の支持層で5割超を稼ぐ一方、東票をはじめとした浮動票で40%近くを稼いでおり、さらに他候補支持層からも少々流入しており、バランスよく支持を集めることに一定程度成功しているものと考えられます。

より現実の投票者層に近いと考えられる有権者である一般党員のうち、馬場伸幸氏に投票した人の支持政治家等の内訳は下図のとおりです。

馬場伸幸氏に投票した人の支持政治家(有権者である一般党員)(N=40)

これを見ると、全体の結果に比べ実際に出馬した2候補からの流入の比率はやや落としましたが、票田とも言える浮動票(東票18%、支持政治家が選択肢にない票32%)からの多くを獲得できており、有権者である一般党員の間で支持率がほぼ同率ながら支持層以外への広がりに欠いた足立康史氏と勝敗の命運を分けた形となります。

歩留まり率の濃淡

一方、馬場伸幸氏を支持していた人たちはどこに投票したでしょうか。

以前の記事で、支持していると答えた方がどれだけの割合で投票したかを示す割合を、歩留まり率と定義しましたが、馬場伸幸氏の歩留まり率は3候補の中で高い方ではあります。

馬場伸幸氏を支持すると答えた方の投票先(全体)

まず、政治的属性による絞りを掛けず全体で見ると、歩留まり率は89.5%とほぼ9割を固めております。

馬場伸幸氏を支持すると答えた方の投票先(有権者である一般党員)

しかし、政治的属性を絞って、有権者である一般党員だけで見ると、81.3%と梅村みずほ氏とそう変わらない歩留まり率になってしまっています。

無党派に限ると50%の歩留まり率ですが、無党派における馬場支持が少ないため、誤差が大きい可能性がありますので無視しますが、その他の政治的属性では9割前後の歩留まり率であるにもかかわらず、実際の有権者である一般党員の歩留まり率が低いのは何を示唆しているのでしょう。

代表を選ぶに際し重視したもの(馬場伸幸編)

維新の代表を選ぶに際して重要な要素を最大5つまで選んでいただきました。

選択肢は、以下のとおり。

(選択肢) 
1 人柄、2 ルックスの良さ、3 学歴・政治家になるまでのキャリア、4 組織を束ねる統率力・コミュニケーション能力、5 経済政策への姿勢、6 行財政改革への姿勢、7 憲法9条改正への姿勢、8 統治機構改革への姿勢、9 身を切る改革への姿勢、10 ダイバーシティ・子育て政策への姿勢、11 税と社会保障政策への姿勢、12 外交安保政策への姿勢、13 党内のガバナンス改革への姿勢、14 党勢拡大政策への姿勢、15 国政や地方選挙の際に党の顔となるか、16 今回の党代表選挙で勝ちそうだから、17 今回の党代表選挙で負けそうだから、18 政治家の推薦や支持、19 その他(Q7-1に記載)※1つ目のみ、20 特になし

全体の結果については、全体総括版でお伝えした通りですのでそちらをご覧いただければと思いますが、今回は、馬場伸幸氏にフォーカスを絞って見てみたいともいます。

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