デラックスアップルパイとギークな女
シャワーを終えた女が風呂場から出てきた時、俺はまだ下着もつけていなかった。
「パンツぐらいはいたらどう? 先っちょからしずく垂れるよ」
「今日はもうしない?」
「う~ん、時間が微妙だし……なにか飲みたい気分」
壁の時計を見やるふりをしながらタメを作って、女は俺との微かな隙間に精一杯の優しさを詰め込む。別にプレイが雑だったとか、不調だったとか、そういうわけではない。雑と言うかラフなのはいつものことだし、それは互いにちょっと手を抜きつつ、わがままにそれぞれの快楽をむさぼる気楽