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夏よ夜の恐怖ーーー苦手は克服できるのか⁈ーーー

視界の端で何か暗い影が動いた
背中に冷たいものが走る
恐る恐る目を向ける

奴は私から1mと離れていないところにいた
奴は黒光りした大きい体で、
今にもこちらに向かって来そうだ

一瞬のフリーズ
身体が強張る
この夏初めての出現

遠回りして殺虫剤を取りに行く
隙間に入らせてはいけない
自分の方に向かって来てもいけない

あ!私のバックの影へ
やめて!
私のものに近づかないで‼︎

奴をスプレーで瞬間冷凍する作戦だ
少しくらいでは、動きを止めない

弱った体に、さらに真っ白になるまでスプレーを吹き付ける

そしてやつは、お腹を上にして後がなくなった
その姿が又実に恐ろしい

さあ、どうする⁈

放置するしかない私。
死んでいても、捉えられない
よく朝、家人が起きてくるまで、そいつはそこに放置だ

どうか復活しませんように!


よく朝奴はなんと、まだ生きていた
ひっくり返ったまま、足をばたつかせている
何という生命力

ヒィ〜!
家人に、トイレに流してもらった。

ゴミ箱はダメ、
死んでいても、奴が入っていると思うと、ゴミ袋を持てない

奴が一匹でたら、数十匹いるという。しばらくは、ビクビクしながらの生活だ。

置くタイプの、食べていなくなるタイプのものを買ってこよう。
ホイホイはダメ
あんな恐ろしい物、家に置けない
以前大量の奴が入ったホイホイを見て卒倒しそうになった

どうか二度と私の視界に入らないでくれ‼︎


苦手は克服できるのか?
苦手な教科を克服するとか、苦手な食べ物が多部れるようになるとか、そんなのとはわけが違う。
身体が拒否する。
蛇🐍もクモ🕷もムカデも、そこまで恐怖は感じない、
大きい家グモなどはむしろ、元気に育ってGをどんどん食ってくれ‼︎と声をかけるくらいだ。

ある時奴は山にいた
カブトムシを取りに夜クヌギの山に出かけた時だ
奴は、小型のカブトムシと変わらない大きさの、巨大な薩摩ゴキブリだ。
まるで自分もカブトムシのような気分で、一緒になって木の汁を啜っている。
カブトムシは取りたい。
でも近づけない。

カブトムシは白いものに向かって飛んでくる
そう聞いたので白Tで出かけた我ら親子。

ブーンと飛んできたカブトムシを、思わず素手で捕まえようとして、若干触れた。
しかし白Tにとまったのは、何と薩摩ゴキブリ😱

キャー‼️と叫んで振り落としたはず…がその後の記憶がぶっ飛んでいる。
あまりの恐怖に、記憶から抹消したと思われる。

その日の記憶は、山の中でライトをつけっぱなしにしていたら車がエンストして、帰りは子供二人と車を引いて家まで帰った…というもの。なんともお粗末な、でも笑える結末になりました。

なぜそこまで奴が苦手なのか?
ここからは食事中に読まないでください。


子供の頃我が家では奴が頻出していた。
そして母は、それをスリッパで退治することに明け暮れていた。

ある日母がスリッパ🩴で叩いた所、奴の足と白い体液が辺りに飛び散った。
その無惨な光景が脳裏に焼き付き、おそらくそのトラウマだと思われる。

その後母は、潰さずにちょうどいい力で気絶させ、その後ティッシュに包んで手で潰していた。
それも又、なんとも恐ろしく、ますます私を恐怖に陥れたのだ。

いつか克服できるよ
誰かが言った。

奴だってただの虫だよ
誰かが言った。

必要に迫られたて、なんとかするうちに慣れるよ誰かが言った。

学生の頃、隣の部屋の住人を呼んで処理を頼んでいた私。

一度はどうしようもなく、長い火バサミで、ペーパーごと掴んでトイレに捨てたこともある。
その時の冷や汗と心臓🫀の激しい鼓動は忘れられない。

こんな私が、この恐怖を克服できる日が来るのでしょうか?

その前に絶滅してほしい

無理だろうけど…

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