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必要とされる場所。

昨日「最近感動していない」ということを書いた。

今日は用事を済ませた後で美術館にでも行って美しいものを見て心を揺さぶられたいと思ったけれど、
よく考えたら今日は月曜日。

美術館はどこもかしこも休館日。

仕方がないからウィンドーショッピングをしていた。

良い匂いのお化粧品

ビタミンカラーの夏服たち

ネイルを見せるためのサンダル

どれも綺麗だけど、心には響いてこなかった。

「さて、帰るか。」

と思った時、母からメールが届いた。

お疲れ様です。
お願いがあります。
きょうは、貴女のカレーが食べたいです。
どうしてま食べたいです。宜しくお願いします。m(._.)m

安定の誤字。
「そうか、どうして ま 食べたいのね。」
クスッとして駅へと足を早めた。

必要とされることは嬉しい。
早めた足と同じスピードで心がほぐれていった。

自宅へ戻ると、母が玄関で待っていて可愛かった。

「そんなにカレーが食べたいの?」
と思ったら、少し様子が違うようだ。

「シーーッ!」と言いながら私を塀の方へと連れて行った。

そこには

ムクドリの雛がいた。
塀の穴に借りぐらしをしているようで、ここで母鳥から餌を貰っていた。

「かわいい・・・」

一気に心が温かくなった。

結構近づいても平気そうだった。

わりと大きな子だけど、雛特有の頭のボサボサ感と、黄色いくちばしがかわいい。

ムクドリを愛でた後、夏野菜とひよこ豆のカレーを作った。

水は使わず、野菜から出た汁と、生のトマト5個で作った。

美味しかった。

自画自賛で恐縮だが、私は私の作るカレーが一番好きだ。

母は2杯食べた。

何にもない1日だったけど、ステキな1日だった。

少しのことで落ち込んだり、立ち直ったり、温かくなったり、人の心って単純だ。

#日記 #エッセイ #ムクドリ #カレー