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2つの旅行を振り返る 北海道編.

「サポーター日韓交流会イベントのお知らせ」

11月下旬。その日僕は大学から程近いスタバで友人と勉強していた。
ふとメールボックスを開いた時、この文字が飛び込んできた。

大使館のSNSサポーターになると日韓交流イベントの運営や企画に参加できたりする。大体は無料で、しかも何かしらの土産もいただけるとあって、日程が合えば毎回参加していた。今回の開催は[2泊3日で札幌]だった。即応募。ニヤニヤ。
かくして日韓交流の名目で故郷、北海道の地へ向かうことになった。

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1日目.

当日の集合は早かった。7時過ぎ羽田。埼玉に住んでいる自分は始発でも間に合わない。仕方がないので大学近くのデニーズで1晩過ごし、明け方品川駅から空港へ向かった。

第1ターミナルはまだ薄暗く、無機質な空気を纏っていた。
時間ぴったりに着いたものの、集合場所の時計台4にはまだ誰もいなかった。
良かったんだが悪かったんだか。

その後私たちサポーターと、リポーターの大学生たちが合流し、
一同北の大地へ向かった。

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見覚えのある水槽。新千歳空港の到着ターミナルでバスガイドと合流した。
大使館のヌナ(韓国語でお姉さんの意味)達は初北海道で一番盛り上がってた。

新千歳から恵庭、北広島。ガイドの声も遠ざかる。
しばらくして札幌に停車するまで、見覚えしかない場所を眺めていた。

バスは大通り公園の外れにある停留所で降りた。
そこから暫し自由時間になり、ご飯を食べることに。

「ー何か良いお店あるかな?」

地元アピールしていたはいいけどそんなにいい店を大通り周辺で知らなかった。
赤レンガテラスか、狸小路か。二条市場は邪道だしな…。

結局4人で狸小路商店街のラーメン屋に入り味噌ラーメンを食べた。

「美味しい!」

なんでだろう。韓国の留学生のお姉さんにそう言われて、なんだか嬉しいというかくすぐったい気持ちになった。
それと同時にこの時、「この旅行で皆んなに北海道好きになってもらわねば…」
という気持ちも自然に芽生え始めていた。

自由時間が終わり、白い恋人パークへ行ったり、ビール園でジンギスカンを食べて
1日目は終わった。ホテルは2人1部屋だったけどくじで当たって1人で使えた。ラッキー。

あっという間に流れて終わった1日、観光をしていたけど自分は今"地元"にいるんだということに部屋で一人になって感じた。楽しかったなぁ~地元なのに。


2日目.

ホテルの朝はぬくっと起きれてしまう。昨夜、「寝てたら起こして」なんて言ってた向い部屋のヒョン達(韓国語でお兄さん)の部屋は静かだった。
もう起きたんかな。

どんな安いでも大体朝食がつくので有名な札幌のホテル、
やっぱり朝から刺身に天ぷらとスキ・オブ・スキにあふれてた。

寝ぼけ頭で半分寝てて、それでも食べる飯は美味しかった。少し吹雪く灰色の空を見ながら里芋を口へ放り込んだ。

準備が終わって部屋でぼーっとしていたらいつの間にか時間になっていた。
빨리 빨리(早く、急いで)と急かされながらバスに乗り込む。

定山渓温泉街へ向かう豊平川沿いの道。以前住んでいたマンションや花火を見た場所、関西に越した子の誕プレを買ったでっかい本屋など道中は思い出で溢れてた。

他の人にとってはなんでもない道だけど、こうやって感情が溢れることの贅沢さを噛み締める。

定山渓は相変わらずの退廃感で、僕たちは時間のほとんど足湯にいた。
その間留学生のお姉さん達には方言を少し教えたり、北海道のことを話してた。
(「なまら」とか「わや」とか)

その後一同は小樽へ。どこへ行っても食べることしかしてこなかった北海道時代
よりも小樽を楽しんだと思う。オルゴール堂やクルーズを通して小樽に浸った。
大使館のヌナ達がガラスの急須を見て、目をキラキラさせてたのが印象深かった。

夕食は札駅んとこのJRタワーで日韓に関するディスカッションを行いながら食べた。本来の目的であったこのディスカッションももっとやりたかったな。
観光も楽しかったけど。

自分はサポーターとしてコンテンツを作ったり、同時進行で行っていた内閣府の国際事業で社会問題について関心があったけど、リポーターの学生たちはそれとはまた別の観点で関心を持っていていいなぁって思った。


サポリポの人たちと夜、北海道のコンビニ「セコマ」に行ったり、ヌナ達とカラオケに行ってKぽ歌ったり。その夜はすごい充実した時間を過ごした。

3日目.

翌朝。バイキングヌナがパーカーで顔を隠しているのに見て見ぬふりをしながら朝食を食べる。昨日と同じでまた海鮮丼。海老が美味いの。

今日は昨日より冷え込む。
北海道の方言で寒いは「しばれる」だけど私はあんまつかわない。
最終日の今日、バスは美瑛、旭川へ向かう。聞いたことないような場所やご飯を食べ、旭川動物園に着いた。旭川動物園といえば、幼稚園をサボって当時仲が良かった子と行った思い出がある。

12月の旭川は昼を過ぎた頃-10度を下回っていた。ペンギンやアザラシを見てたらみんなの姿は消えていた。青い池も雪まみれで見れず、寒さでバス内のテンションは下がっていた。

そうこうしているうちに日は落ち、旭川空港に到着。
最終日はあっけなく終わり、土産や少しの時間、売店で北海道の余韻を愉しんだのち東京へ戻った。

幼い頃から知っていた場所に他の人とともに訪れる。里帰りともまた違う、今回の不思議な経験は自分にとってまた新しい旅行の体験になった。それに離れて気づく地元の良さを、内地の人だけではなく外国の人にも発信していけたらな、と思うようになった。東京観光なんてのも、面白いかも。


ごきげんよう。

・関連リンク

・2つの旅行のもう1つ、関西編

・駐日韓国大使館SNSサポーターズの話。

・大学2年の時に感じた北海道。

・自己紹介note「わたしと北海道」

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