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PM5:25の風景.

窓の外から聞こえるパトカーのサイレン。

うちの付近は道路が少し複雑なのだろう、それを同じパトカーが待ち伏せしてて毎日のように勘違いをした車を摘発する。

たち悪いやり方。それでも警察は正義らしい。
コンビニに行く時大体待ち伏せするパトカーの横を通る。想像の世界で彼らへ問う。「正義とはなんですか」

初夏の夕暮れ。部屋の簾が風で揺れる。
精神はいささか安定しているものの、腹の下の、へそより上あたりが落ち着かない。

映画を観た。「I am not an easy man.」
男性優位社会に生きる男性が女性優位社会に迷い込む話。こんな感じなのか。わかっているつもりではいたものの、実際作品を通して感じる嫌悪感は別物だった。しかし、"映画を観ている"という感覚はここにあった分、嫌悪感はどこか軽みを持っていた。きっと、現実はもっと苦しいものの筈だと思いながら観終えた。

人は一人で生きていくが人の力を貸し借りして生きていく。

昨晩友人とのZOOMでさらっと彼女が言った言葉。真理。

世界は疲弊している、孤独を感じ孤独を満たすために人を虐げている。誰かの孤独を埋める行動が、孤独を埋める理由となり結びついていく。傷む、壊れる。

いつからだろう。何かへあまり期待をしなくなった。大学講義がオンラインに変わっても、教授がデリカシーのない事をいけしゃあしゃあと言ってきても、もうそれでよくなっている.
無為自然とはまさにこの事なんだろう

友達の孤独についての論文に書いてた「半分諦める。」多分これを極めたのが無為自然だよね。

昔好きだったヒーローにも陰りが出てくる。知れば知るほど苦しい世界。いっそリアクションを「おおお」くらいにしてみたくもなる。きっと一種嫉妬しているんだと思う。

呪縛のように押し寄せる言葉の波、不平等や差別偏見への意識。

どうか同じ波に飲まれている皆は沈まないでおくれよ、溺れないでくれよ。
右手を差し出す。

一度入れれば永久に消えぬタトゥーのように
私はそれらに向き合っていく。共生。

口に残ったコーヒーの嫌な匂い。
窓の外から見える緑がに胸焼けする。

青い。




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