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経済は成長したほうがいいのかわからない

根拠となる事実が違うから意見が違うんじゃないかと思うことがある。その場合、お互いの事実を共有した上で、改めて考えたほうがいいのではないか。

経済成長という大きなテーマについても、私の見えている世界だけで意見を決めてはいけないなぁと最近思う。そのあたりついて、今思うことを書いてみる。

社会人になったときにはバブルが崩壊していた世代なので、実感としての経済成長がどんなものなのかを知らない。成長しないことのデメリットと言われることは多く体験してきたので、経済成長しないとだめなんだろうなぁと漠然と思ってきた。いつか、バブル世代の人がしてきたよい経験を私もできるかもという淡い期待もあった。

でも、高度経済成長からバブルの時代の負の側面である環境影響や過剰労働のことも含めて考えるようになり、さらに、脱成長を訴える人もいることを知り、私も脱成長のほうがいいかなと思うようになった。

私がそう思うのは、小売の仕事を長くしているからかもしれない。売上を伸ばすには、まだ使えるものを捨てて新しいものを買ってもらうような消費を促す必要がある。これは私が関わっている範囲のことであって、全てではないと思うのだけど。

製造から流通までの間で搾取されることがなく、適正な価格のものだけを扱うことができればいいのだけど、すぐに全ての小売店がそうなるのは難しいと思う。今の私はそういう場所に身を置いているから脱成長がよいのではと思ってしまうけど、違う環境にいたら違う考え方だったかもしれないと思うのだ。

経済成長賛成派の人は、何を増やしていきたいのだろう。どんなイメージをしているのだろう。

誰かを切り捨てるのではなく、本当にみんなが幸せになる方法が経済成長なのだとしたら、それがどんなかたちなのかを知りたいと思う。

私の知らない事例、アイデア、可能性などを知ったら、考え方が変わるかもしれない。変わらないとしても、いろいろなことを知った上で変わらないのと、知らないことが多いから自分の考え方に固執しているのとは違うと思う。



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