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【観た/2023年1本目】映画「犬王」観ました。

【観た/2023年1本目】映画「犬王」観ました。

【感想】
猿楽の世界を圧倒的パフォーマンスで再設計する、鬼才「湯浅」ワールド!

まずストーリー。
なんですが、、、。
ほぼほぼ説明セリフをカットし、パフォーマンスで繋いでいく大胆な構成。
歴史的な背景、音楽の系譜も、あえて触れずに進みます。

そして演出。
アヴちゃん、森山未來。
まさに二人のために用意したような舞台設計は精密かつ大胆不敵。
スクリーンにとどまらず、まるで劇場全体を駆け巡るような感覚。
そして伝統芸能を現代的なアニメーションに昇華させるパワー。
テーマ的にもクィアに絞って挑む、強い意志と度胸。
制作陣の覚悟をわずか100分弱でまとめ上げています!

強いて言えば

・音楽が流石に突拍子なく感じたり、リピートが多かったり。
・湯浅ワールドなんですが、ヌルっとした映像表現は合うシーンと合わないシーンが混在する。

のは難点かもしれません。

さてさて。
やはり触れておきたいのはそれでも「物語」の現代性と普遍性。
いつの時代もあった異形への畏れを越えて力強く生きていく様。
その日々、営みを生活と呼び、更に溢れ出てくる感情こそが芸術。
それらを映画という芸術で回答してみせた今作、大きな拍手を贈りたいと思います。

【価点・つけるとしたら】
☆3.9です!


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