割り勘の科学

 イギリスの女性が、「“割り勘“はありえない。」と発言して炎上していた。「私、(歴史)史上最高のメイクや衣服でデートしているのに、貴方は何もしないの?割り勘?それでお持ち帰りしようと思ってるの?NOよ!勘違いシナイデ!お金ならあるワ!あんたと割り勘するなら女友達とスタバ行くわ!これはお金じゃない!道徳の問題よ!」と発言している動画が切り抜かれて、日本にツイートされたのだ。


ちょっと感情混じり気のこの演説は、多数の男性の反感を買い、それぞれが個人の主張をマシンガンのように乱射。その光景は少々の狂気と言える。


私の解答(ツイート)はこちら。↓



 “男からデートを誘ってきた“、“男は最終的にこの女性と性交したがっている“、“女性もそれを理解しているから完璧なデートを演出する為にいつも以上に身だしなみに本気を出している“、“なのに男は割り勘を提示。温度差で惨めになる“。それは道徳に反する。

女性の主張をまとめるならこうなる。いや、そうだろ。と思う。笑 仮に私が女性でも同じこと思うよ。

で、これが炎上しているらしい。つまり、皆“割り勘“という言葉に気を取られすぎて文脈を追えてないんだね

この女性は言ってるじゃん。お金の問題じゃなくて、気持ちの問題だってサ。

設定上、お持ち帰りしたがっている男について語ってるわけだから、カップルじゃなくて、初デートについての意見ということだろう。


これを機に。何かが炎上している時。一緒になって燃やしてないで、それらを冷静に観察してみたらいかがだろう。


バラバラな論点で興奮してる大群をお目にかかれるよ。

(追加リプライ↓)

どうやって男女が発展していったのか?という経緯だったり、互いの熱量だったり、エスコートされたいのか、そうじゃないのか?でも変わりそうですよね。 かえって奢られるのがプレッシャーになる女性なら自分から割り勘を提示するはずだし。 そもそもそういった女性はゴージャスな勝負メイクしない。



 ちょっと「ウッ」ってなった?
“性交“という生々しい表現を発動しつつ心理を切り刻んでいく私の冷徹な文章は、コロシアムへの誘いに思えるかもしれない。
しかし冷静に文章を読んでほしい。

まず私個人は、“男性全てが”女性との初回デートで“性交を望んでいる“なんて言ってない。イギリスの女性が「それでお持ち帰りしようと思ってるの?NOよ!」と発言していたので、その情報量から“性交を望んでいるであろう男性“を抽出しただけだ。

そもそもなんでこのような弁解をせねばならないのか?炎上させている人たちというのは、内容を全く把握してないからだ。その人が何を感じて、どのような背景で、どのような発言をしたか?ということには目を向けずに、上辺の表現、言動に対して感情論を放出しているだけだ。だから無限に話が終わらない。まず論点が間違ってるのだから、終わるはずがない。平行線の真っ只中だ。

切り抜きタイトルが大々“美人の割り勘に対する感想“なのがまたトラップだろう。でもこれは、掘り下げていくと、“割り勘“が主軸ではなく、「私は本気を出して準備もしてきた。貴方と最高のデートをしたいのに割り勘?お姫様でいさせてくれるんじゃないの?舐めないでよ!」という“気持ちのすれ違い“がテーマの純粋なシンデレラストーリーである。


こうやってわざわざ長々書いてるのに、まだ割り勘はどうだこうだ言ってきたらキレるぞテメェ。そんなん時と場合によるでいいだろーがよ?絶対奢んなきゃだめなのかテメェ、割り勘じゃなきゃダメなのかテメェ、変な宗教かテメェ?奢り教か割り勘教かテメェ、その団体潰すぞ!オラァ!


わかりませんね。もしかしたらこのイギリス女性も、もしかしたら“常に奢ってよ派“かもしれない。だけれど、それにしては情報量が大すぎるし、状況が限定されすぎている。

つまり、実際に女性はこのような体験をした直後か、まだ時間がそこまで立ってない状況だ。そして問題は“割り勘“ではなく“気持ちのすれ違い“なのに、割り勘というワードの爆撃範囲の広さで皆がピキってるわけだ。落ち着けよ、な?「俺の考えはこうだ!」の前にね。


ところで、前置きが長くなったけれど、割り勘の科学について話そうと思う。結局、割り勘の話かよ!


…私はモテない。何十人という女性と交際してきた。



え、矛盾?



モテるというのは、同時に多数から迫られることを指している。つまり、私は学生時代。それもほんの一時期しかそのようなフィーバータイムはない。だから、モテないに分類される。

ん?どうでもいい?   ウルセェ!!


しかし、基本。私は奢るスタンスである。そこで発生する女性の反応にも、もちろん注目している。といっても見返りを求めているのではなく、科学的に観察する。と言ったほうが正しい。

単純な心理学ではなくて、人それぞれ全く別の個性を持っていること。それぞれ別のレスポンスを返してくること。単純な性別としてくくれないものがあることを知ってほしい。

私が奢ろうとした時の、相手女性の反応をタイプ別に分類して紹介していこうと思う。


1.「え、私自分の分出すよ~」タイプ
一番オーソドックスかもしれない。このパターンは結局男性が奢るハメになるが、それでも男性側は喜ぶことが多いはずだ。あ、俺のささやかな気遣いが報われたわ。みたいに思ってると思う。つまり、奢るか奢られるか論争は、だいぶお気持ち主義の部分がある。

でもこのタイプの女性は本当のところ、奢られることを期待しているとも思う。それをわかっていても、「え、私自分の分出すよ~」に安心するのは、またそれにささやかな気遣いを感じるからだ。これは、「ありがとう。」という言葉に悪い気はしないのと一緒の部類。

だから、「貴方が奢るのは当然でしょ?」という態度には虫酸が走るのでしょう?本当は全然奢っても苦じゃない癖にさ。そういう時は、相手がどんな気持ちでそう言ってるのか考えればよい。

それがさっきのイギリス女性みたいなパターンなら、喜んで奢るべきだ。貴方がまず誘ったとして。貴方の為に、貴方だけの為に、普段しないような極上のメイクアップをして、豪華な服装を身にまとって、最高のデートを演出してくれる女性に、割り勘はないだろう。(いや、店の値段にもよりますよね!!ハハッ!)

挙げ句の果てに「ヤりたい」なんてほざいたなら、その男はクソだ。ここまで書いたら、なぜイギリス女性が炎上しているのかわからなくなってくるだろう?異常者たちと一緒に炎上に加担するのはやめようぜ。(炎上にも見知らぬ被害者を救うパターンもあるけれど。)

2.「奢られるのヤダ」タイプ
異常に割り勘に固執している。不思議に思うだろうけど、意外にこのような女性は多いのだ。割り勘を切り出されると、(この男、わかってるぅ~☆)と思うらしい。謎だったのだけれど、借りは作りたくないとか、奢られるのがプレッシャーになってしまうらしい。一瞬、他人行儀のように感じて寂しかったけれど、それは私が固定観念に囚われているだけなのかもしれない。恋愛を友達感覚ですることがダメなんて、誰かが決めたわけでもないのだから。

3.「強がんなって♥️」タイプ
圧倒されたのを覚えてる。私が払おうとする前に自分の分を払いやがった!いや、払ってくださいました。と言うべきか。もはや、私の主導権は完全に崩壊していた。そして決めゼリフは、笑顔が似合うその表情から「強がんなって♥️」だった。自分に自信がある人って、いいですね。その後どうなったかはご想像にお任せあれ。


…ヤバイ、もしかしたら「無理すんなって♥️」だったかもしれない。なぜそんな大事なセリフを忘れてしまったんだああああ!


4.無言で奢り返す「奢り返し!」タイプ
その時は、「ありがとう。」くらいしか言わない。何もアクションを見せない。けれど、別のタイミングで急に奢り返しするタイプだ。(さっき出してもらったから…)と、私に反撃する隙間を与えずに勝手に奢り始めるその姿は、3の「強がんなって♥️」ほどのインパクトはないものの、その人の真面目さをひしひしと感じて、人間として勉強になるというか。恋愛とはまた別のベクトルでその人を見たくなる、不思議な瞬間だった。

5.「私全部出すよ、いいからいいから。」タイプ
もはや割り勘ですらない。女友達にもこのようなタイプはいたが、その人は地元のキャバクラNo.1だった時期もあるような仕事ができる女性だった。そうではなくて、“大した財力がないのに“積極的に奢ろうとしてくる女性は心配になってくる。見えない蜘蛛の糸に縛りつけられるような感覚だった。直感で重い。と感じたけれど、やっぱり重かった。その重力いらんから、奢らしてくれよ。


さて、アレコレと書いたけれど、結局、「割り勘!」と言っても、それぞれの年齢や経済状況、関係やシチュエーションで是非は変わってくると思う。


男はこう、女はこう。から一歩進んで考えた時。それは有意義な時間になると言えるだろう。


ただしつこいようだけれど、相手の女性が、史上最大の準備をしてきて、自分とのドラマを楽しもうとしてる。ロマンチックにエスコートされたがってるシンデレラ様に向かって「割り勘」なんて言うな。そしてその後に「ヤりたい」なんて言うな。わかったかぁ!!

…。

心の声(キマッた…!私の発言、美しすぎる…!これで全ての女性は私に注目し…私の株は急上昇…!刮目するがいい…!嫉妬するがいい…!全世界の男たちよォ!!)



そしてその後、Mr.J-Boyに注目した女性は、0人だった。


ー完ー







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