
攻める設計事務所の1年の変化
余白
年の瀬になり、「今年はどうだった?」という会話が自然と増え、
1年を振り返る良いきっかけになっているが、
今年は「余白を大事にした1年」だったように思う。
昨年やその前までは、何かに追われる感覚が強く、
売上を上げなければ。もっと自分が成長しなければ。まだ足りない。
と正直なっていた部分があった。
もちろん、理想の状態にはまだまだなので、
ある一定のプレッシャーやストレスは必要だと思うが、
それが知らず知らずのうちにネガティブな状態に陥っていた。
長く参加していた経営者の会で、
とても伸びている経営者と比較してしまったり
通っていた社会人大学院においても
頭のメモリと時間をかなり消費していたりと
当時の状態は色んな事を一度にこなしている感じで
知り合いから「水谷さんて何か生き急いでる感じがします笑」
と言われたことに
冗談とは分かりつつも妙に気にしてしまう自分がいた。
私の仕事はプロジェクトの相談を受けたり、
次のクルを作ることが仕事だから
できる限り外に出て、色んな情報を集めたり、
新しい人に会うことをし続けなければならない。
でもどこか焦っていて、何か違う。そんな感じだったようにも思う。
それから、ちょうど大学院も卒業したところだったこともあり、
大変お世話になっていた経営者の会も退会させていただき、
時間も気持ちも余白ができるようにしてみたのがこの1年だった。
スケジュールも何も入れない時間を意図的に作ることで
予定はないが、会社にいる時間も増えた。
また社内パーティーや社内イベントなどを企画することで
社内のコミュニケーションも増えた。
また、考える時間も増えたし、家族との時間も増えた。
心なしか余裕が生まれ、焦らず、
自分が純粋に楽しく過ごす時間を増やすことで
「自分らしく」なったような気がしていた。
ここ1年の変化
話は急に変わるが、そんな1年の会社の変化を挙げてみる。
売上は上期のみの比較(7月〜12月)で約70%UP。
これは前年が下期偏重の売上のためもあるが、
通期では約30%のUP予定。
また借入は4000万円強増やした。
約半分は不動産購入による短期融資ではあるが、
不動産系に強い銀行を開拓し、実績を積んだ。
これを続けることで、不動産の借入の額を増やしていける。
人については、正社員が2名、パートナーが2名増えた。
2名は募集媒体からの採用。2名は紹介や知り合い。
とにかく人と会うことに時間を割き、仲間集めに拘った。
今年入ってくれたメンバーも個性豊かで、何より良い奴ばかりだ。
パートナーの1人は広報を担う初のバックオフィスのパートナー。
週に1回のペースで社内のことを発信し続けようと決めた。
最初は決めた目標に社内の広報チームは心折れそうになっていたが、
最近はルーティンでできるようになってきた。
苦手なnoteも毎月1記事、1年続けた。
noteも含め、メルマガなど発信し続けることで
沢山のリアクションもいただき、伝える大事さを実感した。
広報のおかげで、採用の応募も実際かなり増えた。
また業態の拡大ということで
建設業の免許をあげ、小さいが工事の受注も始めた。
来年からは、
購入した不動産の売却や工事の受注により売上の構成が変わってくる。
設計と違って、売上は上がるが手残りの利益は少ない。
しかし、売上が上がることで会社の評価が上がったり、
借入できる金額が多くなるので、よりチャレンジができるようになる。
そして大きいのは、自社運営の場所を持つことになったこと。
ずっと自社で運営する場所を持ちたいと1年間探し回っていたが、
ラッキーなことにトナリの区画が空き、そこでチャレンジできることとなった。
(KURUTOについて:https://kuru.co.jp/journal/7724/)
余白を作ったことがどこまで寄与したかはわからないが、
数字上だけでない、成長をすることができた。
来年準備したプロジェクトが沢山動き出すのが楽しみでならない。
どこまでいけるか
最近、受けている仕事も重なったり、
いきなり自社プロジェクトが増えたり、
社内は相変わらずバタバタしている。
でも少し前の状況とは明らかに違う。
誰かがアイデアに悩んでいたらそこに人が集まり、
プロジェクトが追い込まれたら皆んなで拾い、
ここの守備は任せろ。そっちは頼んだと。各々の守備位置を確認しながら
連携をし、進める様子はとても頼もしく、微笑ましい。
もちろんうまくいくものばかりではないけれども
みんな自分事で、期待を1%でも超えようと
ベストを尽くしていると本当に感じる。
「早く行きたければ一人で、遠くへ行きたければみんなで」
(Fast alone, FAR Together)
起源はアフリカのことわざらしいが、最近ほんとにその通りだと実感する。
一人ではできなかったことが沢山できるようになってきている。
一方で、私自身は心地よいがコンフォートゾーンにいすぎる感覚もあり、
来年はもう少し外へ出て、
余白で溜めたみんなのパワーをより発揮できるような
ステージを用意すべく、動いていきたいと思う。
きっと大丈夫。まだまだいける。
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