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あいたい夏(千原こはぎ)

こんにちは、千原こはぎです。
あっという間に7月が終わり8月となりました。
すっかり梅雨も明け、突然の夏本番といった日々ですね。

さて、2巡目のテーマは「雨の言葉」。
今年は7月が丸々ずっと梅雨という変な気候でした。どうなってるんだ…と思ったものですが、考えてみると、昨年は7月に入っても梅雨が来ず、梅雨がないまま夏になるのでは…と不安に思ったし、近年は猛暑だったり冷夏だったり、毎年「例年と違う」気候なので、「普通」ってなんだろう、「普通の夏」なんて存在したのかしら、などと考えてしまいます。

地球規模で気候がおかしなことになっている様子。もしかするとこれから先、もう「普通の夏」がやってくることはないのかもしれません。
毎年毎年、梅雨の長さも気温もお天気も違う夏。雨がほとんど降らない6月、寒くてプールに入れない7月、蝉の声のしない8月……。
なんだかSFチックになってきました。けれど、いつか、いや、実はもうすでに、そんな夏にわたしたちはいるのかもしれません。

そういえば何故6月の雨の時期を「梅雨」と言うのだろう?と小さな疑問が湧きました。梅と雨。2月辺りならしっくりくるのですが。
調べてみたところ、6月は梅の実が熟す時期だそうで、「梅雨」は中国から伝わった言葉だとか。
「ばいう」の読みで伝わったこの言葉に、日本で「つゆ」の音があてられたそうです。「露」や「潰ゆ」からきているなど諸説あるようですが、なんとなく「ばいう」よりは「つゆ」のほうが長雨のイメージとぴったり合う気がします。

今年の2月、まだぎりぎりコロナがここまで騒がれていなかった頃に、お弁当を持って曜さんと梅園を見に行きました。
そのとき曜さんが持っていた曲げわっぱのお弁当箱がすてきで、わたしも欲しくなってしまったので、思い切って購入したのですが、そうこうしているうちに世界が大変なことになってしまい、そのお弁当箱は一度も使われることなく戸棚に眠っていました。
あの梅園も梅雨の頃には実が成って、しっかり熟していたのだろうか。
春以降、見事に引きこもりになってしまったため、楽しむために外出をするということがなくなってしまって、周りの景色が変わっていくことすら認識できずにいます。

今はもう梅の実の時期も終わってしまっただろうけど、いつかもう少し落ち着いて日常が戻ってきたら、曲げわっぱのお弁当箱に好きなおかずをたくさん詰めて、梅園の様子を見に行きたいなと思います。

雨音に溶けて無かったことになる(あいたい)夏が終わっていくよ



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