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何度でも読みたいnoteの引き出し

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何度でも読みたいなぁ・・・と思ったnote、トラックバックのように大々的に紹介はしないけれど、誰かにもおすすめしたいなぁ・・・と思ったnoteを、そっとしまう場所です。ときどき、…
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2022年1月の記事一覧

超絶ポジティブな母と、結婚式の衣装あわせに行った話

 先日、わたしのツイートがほんのりバズった。  内容はスクショのとおりで、それ以上でも以下でもないのだけど(結果的に、父が渡したかったのは呪いのビデオではありませんでした!ご心配おかけしてスミマセン!)、このやりとりでもっとも投げかけたかったのは、「なぜ母親の説明はこうも雑なのだろう?」というおかしみでした。  たとえば以前、母からこんなLINEが届いたこともある。  いや爺さんは呑むな。  ほんとうは、「爺さんの置き土産」という焼酎(めっちゃ美味い)を今から呑むよと

3歳語辞典

4歳になった息子へ おめでとう。お風呂あがりに見たきみの背中はこんなにも小さいのになんだかとても頼もしくて涙があふれてしまったよ。なんだろう。この感情は。よくわからないけれど、どんどん大きくなっていく3歳のきみがよく使っていた不思議な言葉たちをここにまとめておく。いつか忘れてしまわないように。2歳のときよりも話せる言葉が大爆発して思ったよりも時間がかかってしまったけれど。許してほしい。 父より 01. 「鼻をほじってたらすごい大きな鼻くそが出てきたの」 まず、きみがはじ

新宿の雪

 新宿の路地裏。サラリーマンの胸ぐらを掴んで突き飛ばす。 しばちゃんが倒れたサラリーマンを起こす。 「てっちゃん、軽いジャブにしとくね」  しばちゃんはひまわりのような笑顔で言う。  あごを打つ。人間の頭蓋骨は後頭部で首の骨とつながっている。あごを打てば、そこが支点となって『てこの原理』が働き、脳が揺れる。倒れる時に頭をコンクリートにぶつけないように気を付ける。外傷がつくことなく上手に倒れてくれる。 危なそうな時は支えてあげる。  最近は皆、現金をあまり持ち歩かないのでス

わたしを闇から救いあげてくれたのは、スーパーエクセレント最上級の「恩師」だった

人生を救ってくれた先生がいる。 「人生を救ってくれたなんて大袈裟な・・・」と思うかもしれない。でも事実なのだ。 タラレバを承知で書くと、その先生と出逢っていなければ、今のわたしは間違いなくいない。 ♢ 家庭環境に恵まれなかった。子ども時代は黒歴史だ。 父は日雇い職人。仕事へのプライドは高く腕のいい職人だったが、家では最悪の父親だった。 ギャンブル狂で大酒呑み。おまけにひどい酒乱だった。給料のほとんどをギャンブルに擦ることもたびたびあり、家にはお金がなくていつも困っ

五感の届く範囲で

座右の銘というほどではないが、好きな言葉が2つある。 1つは、"Don't think. Just feel." 2つめは、"Life is short." どちらも英語なのは、私にとって耳触りがいいから。日本語で「考えるな、感じろ」「人生は短い」と言われると、少し強く聞こえる。 事務員として働いていた頃、あるワークショップに参加した。講師から「最近感動したことは何ですか?」と質問され、私は言葉に詰まった。「印象に残った風景でもいいですよ。空の色とか小鳥の鳴き声とか」講

自分の文章を信じるということ

晴れた日に屋外で味わう冷たいコーヒー。子どもたちが寝たあとの静寂と読書。葛藤や焦燥の先に希望が見える音楽。 編集教室から出された「好きなものを教えてください」の問い。私が前述のように回答すると、講師の方からこんなコメントが添えられた。 『共通しているのは、抑圧からの開放ですね』 自分では一貫性がないと感じていた答えに対して鮮やかに引かれた「抑圧」という一本線。思わず唸るようなプロの紐解きは、心に爽快な納得感を与えてくれた。燦々と降り注ぐ光にも元気をもらうけれど、私は身悶