博士の薬の隠し味(1分マガジン)
白いあごひげを揺らしながら、博士は言った。
「本当によかった…本当に…」
博士は泣いていた。
喜びの涙を流しながらそれはそれは盛大に。
実はつい先程、博士は弟子3号を泣かせることに成功したのだ。
3号が飲んだのは綺麗な青い液体の薬。
彼女は最近恋人に振られたのだが、明るく元気に振舞い
無理をしていた。
だから博士は、彼女にある薬を飲ませた。
悲しみさえ無視してしまうほど疲れた現代人が
「泣きたいだけ泣ける薬」を。
成功した嬉しさに大泣きする博士。
「さて、今度はワシも