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『ソニック・ザ・ムービー』面白かったぞ

セガ神のお告げと心のセガ信者の声に従って、『ソニック・ザ・ムービー』を公開初日に見てきました。自らの信仰をアピールするのは大切なことですからね!

結論から言えば、面白かったです。

ストーリーラインはそこまで奇を衒ったものではなく、良く言えば「王道」で悪く言えば「普通」だと思いますが、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」というキャラクターの魅力を伝えることは出来ていますし、彼の最も重要な「自由を求める心」や仲間思いなところ、守るべきもののためならちゃんと立ち上がれる強さなども盛り込まれていますし、重要なところは外していないかと思います。
彼のアイコンの一つである赤い靴に至っては大切に描かれていて、靴を履き替えるシーンをドラマチックに描けているのは本当に良かったです。
ファンなら驚かされる展開も仕込まれていて、見終わった後に「続編作らねぇかなぁ」という気持ちにさせてくれる、本当に素晴らしい映画だったんですが、まあ何が一番面白かったかってドクター・エッグマンですよ。

ドクター・エッグマンに笑え

ソニックと言えばドクター・エッグマンだと思うのです。
これはマリオにとってのクッパみたいなものであり、「ソニックの映画なのにドクター・エッグマンが出ない」となったら「嘘でしょう?」となってしまう。
それぐらいドクター・エッグマンは大事なところで、実写映画でも出演することが決まっただけで嬉しくなってしまうんですが、今回の実写映画でそのドクター・エッグマンを演じるのがあのジム・キャリーですよ。面白いに決まってる奴だ!
実際「怪演」としか言えないぐらいに面白かったです、ジム・キャリーのドクター・エッグマン。
彼の演じたキャラクターで言えば『マスク』が近いかな。
今回のドクター・エッグマンは人の話を聞いた上で「天才である私には関係ない」と無視し、車内で音楽を爆音で流しながらダンスし、ボケもツッコミもこなす。テンションの上がり下がりが激しく、その変化だけで笑ってしまう。
そして手段の選ばなさがあまりにもクレイジー。
なにせサンフランシスコの街中でソニックとチェイスシーンを演じてしまうんですからね!
本当にやりたい放題で、彼の登場シーンは「ドクター・エッグマンが面白い」という印象しか残らないぐらいなんですが、物語が進むにつれて徐々に原作のドクター・エッグマンに近づいていくのもよかったですね。あのゴーグルもあの赤い服も出てきて「あとはヒゲとスキンヘッドだけ……」と思ってたらそこも最後はバシッと決めてくる。
本当にジム・キャリーが最初から最後まで最高すぎましたね。

ソニックも良かったぞ

ではソニックはダメかというとそんなことはないです。
今作のソニックは「その身に秘めた力を狙われている」「そのためその力を狙う者達に見つかるたびにリングの力で他の星に逃げている」「そうした事情から家族も仲間も友達もいなくて、寂しさに耐えられないこともある」という設定がされているんですが、ひょんなことから知り合ったトムと共に逃げているうちに友情が芽生えてくる。
今まで逃げていた彼が「己の力から逃げない」「立ち向かう」と決断するクライマックスは「足が速い」という彼の特徴を生かしたものになっていますし、どんな時でも冗談を忘れないユーモアさも持ち合わせているので、見ていて凄く楽しい。
その足の速さについても様々な演出がされているし、足の速さを発揮するシチュエーションそのものも豊富なのも良かったですね。

あとQUEENの「Don't Stop Me Now」を聞くシーンがあるのが最高でした。
「ソニックがあの曲が好きなの、そりゃそうだろ」感があって、キャラの肉付けに一役買ってた気がしますね。

最後に

感染症予防が叫ばれている最中なので「映画館にいくのはちょっとなぁ」という人もいるでしょうが、こういう時だからこそ『ソニック・ザ・ムービー』のように楽しい映画を見て欲しいですね。
本当によく映像化出来たなぁと思います。続編が制作されるのであれば期待したいですね。

あ、でも私と同じようにセガが好きだ!という人は絶対に見に行ってください。
映画館でセガのロゴと「セーガー!」を堪能できる機会、人生でそんなにないよ!

プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。