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皆の道が交わったから生まれたLiella!という輝き『ラブライブ!スーパースター!!』二期八話

『ラブライブ!スーパースター!!』八話が放送されました。
諸事情により二週間ぶりの放送となりましたが、八話は「結ケ丘女子高等学校のスクールアイドルLiella!」の話になっていて非常に良かったと思います。

今回の話の中心になっていたのは「ラブライブ!東京大会へ向けてのステージをどこにするのか」ということ。
多くのスクールアイドルがエントリーしているラブライブ!で勝ち上がるために。Liella!と結ヶ丘女子高等学校をアピールするために。
澁谷かのん達は「自分達に相応しく、自分達にとって特別な意味を見出だせる場所」を見つけるべく議論を重ねていくのですが、そんな澁谷かのん達を導いてくれたのは「道」。複数の「道」が答えに導いてくれる展開となっていました。

桜小路きな子

まず大事なのは桜小路きな子の存在かなと思います。
というのも、Liella!の中では彼女だけが「この街出身ではない」と明確に表現されているからです。他のキャラクター達にとっては普通のことでも、外の世界からやってきた桜小路きな子にとっては特別なこと。
渋谷かのん達では当たり前すぎて見過ごしてしまうこの街の魅力を、「これは凄いことなんだ」と発見できるのは桜小路きな子にしか出来ないことでしょう。
そしてそんな桜小路きな子と出会えた事、そして彼女と一緒にスクールアイドルが出来ているからこそ休日の何気ないタイミングでかのんはきな子と出会い、自分にとっての当たり前がこの街の凄さでもあることを気付かされたわけで……。
だからきな子との出会いもLiella!と結ケ丘をつなぐ道なんですよね。
きな子がいなかったら気づけなかったかもしれないことですから。

アイデアを出す皆の道

また「結ケ丘女子高等学校の皆」の存在も大事でしょう。
自分達の代表であるLiella!のために自分達もアイデアを出す。Liella!の九人はそれをベースにしつつ、ディスカッションをすることで「自分達の答え」を出す。
Liella!にはLiella!の道が、結ケ丘女子の生徒達には生徒達の道がそれぞれあって、それらが交わるからこそ「自分達だけでは出せなかった答え」にたどり着くことが出来る。
またLiella!も九人いたから様々なことにも気づくことが出来た……というのもありますね。
それぞれ違う人生を生きてきた九人が、たまたま同じ学校にいたからスクールアイドルになって、Liella!として「ラブライブ!優勝」と言う同じ目標に向かって頑張る事ができた。
その答えとして「祭り」というのは粋で良かったですね。
祭りの主役は参加者全員。Liella!は神輿を担いでいるけど、参加しているのはあの場に居合わせた生徒全員であり、生徒全員で勝ち取ったラブライブ!出場決定だったんじゃないかなと思います。

結びに

今回描かれた内容って「進路」の話でもあるんですよね。
Liella!も結ケ丘女子高等学校の生徒達も、それぞれ違う道を歩んできている。その色んな人達の色んな道が交わった場所がこの学校なんですよ。Liella!なんですよ。今回の話は「道」と言う具体的なものを提示していますが、本当に言いたいことはそこだと思うんですよね。袖触れ合うも他生の縁。自分達が決めた進路が交わり、縁となり、だからそれぞれの出来ることで頑張るんだ!という。
今回オープンキャンパスの要素があえて入れられていたのは、その辺りのニュアンスを加え、分かりやすくしたかったからなのでしょう。
「進路」には「どこに行きたいか」であると共に「どこから来たのか」でもありますからね。
そういう要素をさらっとやってるところが実に上手い一話だったなと思います。


プリズムの煌めきを広めるためによろしくお願いします。