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エンドレスヒール#12 -3.11

この物語はフィクションです。登場する人物、団体等は架空のものです。

3月10日(水)15時半ころ(地震前日)

ファミリーレストランの駐車場に車を入れて、百香が待っていると思い急いで車を降りる。
モカ・・・ちゃん??
二台隣の車から百香が降りてきた。

「もしかして、私の前、走ってた?」
百香が苦笑いした。
「ん・・。和美ちゃんの家から出て大通りに出る時に曲がる所、間違っちゃって・・・。」
「え?もしかして、隣の住宅地まで行っちゃった?」
百香は、うなずいた。

二人はファミリーレストランに入ると、フリードリンクを注文した。
「私、デザート食べる。抹茶パフェ!」
「じゃあ、私も。ストロベリーケーキがいいかな。」
このファミレスは、フリードリンクの種類が多い。

和美はカプチーノのカップに注ぐかたわら、ティーポットにコレステロールに良い(?)ローズヒップ系のブレンドティーを入れ、ポットをいっぱいにした。ポットは、だいたい二杯分だ。

席に戻ると、もうデザートが来ていた。
和美の好きな抹茶のパフェ。
百香の好きな苺のケーキ。
「でも、良かったよね。肺結核じゃなくて。」
百香の言葉に、和美は深くうなずく。

そう、3月1日に胃カメラを飲んで、逆流性食道炎と診断された。
薬をもらい、2週間後に来るように言われた。
14日か・・・。仕事の帰りに来れるかな。

しかし、午後に行った呼吸器科。車で南に一時間かかるその病院で、和美はもっと驚くことを言われた。
1月2月の白血球がまだ、一万を超えている。
主治医は、レントゲンを撮って和美をもう一度診察室に呼んだ。

「肺結核かもしれない。半年前の写真に比べて真っ白だ。すぐにCTを取った方がいい。」
しかし、主治医の病院にはCTを撮る機械は無く、大学病院近くの検査する病院を紹介された。

「血液検査で、好酸球が増えている。好酸球肺炎の可能性もあるが、肺結核の疑いがある。」
実際、検査する病院は4時半で受付が終了だった。
時間は5時を回っていたが、主治医が頼んでくれてすぐに行けば、本日中にCTを撮ってくれることになった。

約束では「後30分で行く」ということだったが、薬をもらったり、夕方で車が混みだしたこともあり、和美の家に帰る途中から、別の路線に入るその病院に付いた時は、6時過ぎていた。

続く

2011年3月29日(火)

エンドレスヒール#12 -3.11

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