それ、わかる!という言葉の表と裏

それ、わかる!とそう言いながら、意外に私たちは、何もわかってない。わかる、わかる!あなたの言っているその事に共感する!って口では言っておきながら、心の中では意外に、何の共感もしていない。

私たちの使う言葉って、本当に浅はか。

本当は何もわからないし、何も共感なんてしてないけれど、口から出る言葉はホント適当。自分の思いと、言葉が全く一致していない。本当は何もわかってなどいない。何も共感など出来ない。でも、相手と言葉をすり合わせる様に、そうしないと不安でいられないから、一生懸命、わかる!わかる!とこの口は言う。そして、家に帰ってきて思う。あれほど、わかる、わかると言って話してきたのに、一体自分は何を話してきたんだろう?って。

不思議な事に、沢山共感した割には、その内容がまるで頭にない。何とも不思議な現象。

たまに、色々な人を喫茶店や、レストランで見ていると、意外に私たちは、他人の事になんて、さほど興味がないのかも知れないと思えたりする。皆、聞いている様で、わかる!わかる!を連発している割に、その会話に、特にこれといった変化はない。

わかる、わかるって相手に共感しないと、なかなか相手の話が終わらない。だから、必死になって、私たちはわかる!を連発しているのかも知れない。

すごく冷めた言い方かも知れないけれど、私たちは、意外に何も相手に共感もしていなければ、その相手の事を何も理解しようともしていないのかも知れない。じゃあ一体何のために、昼間から出かけて行って、みんなで私たちはテーブルを囲むんだろう?

自分でもたまに思う。わかる、わかると言って、大げさに相手の話にリアクションを取って、共感している振りをするけれど、意外に心の中ではめんどくせーとか思ったりしている。だったら、そんなとこに行って無駄な時間過ごさなきゃいいのにとも思うけど、なんか気づけば、そう言った場所に出かけては、わかる!を連発していたりする。

人間ってのは、ほとんど無意識的に生きているとかいうけれど、意外にそうで、よくよく色々な事を考えてみれば、本当に意味のない事を私たちはしているのかも知れない。そうやって、貴重な時間を駄々流しにしているのかも知れない。意識的になるってのは、意外に難しい。


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