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コトの縮図はチラシデザイン


グラフィックデザイン、ここでは商業におけるグラフィックデザインのお話し。
わたしが最初にお世話になったデザイン会社はクライアントは直接取引のお客様もあれば、大手の広告代理店からのお客様もありました。
例えばマンションを売る場合にはマンションのキービジュアルの開発からコンセプトブック、広告類は駅張りのものから車内広告、折り込みチラシ、DMに至る細かいものまで全て請け負う案件もあり、関わる人は多くありました。
また大手百貨店などの流通関係のお客さんの案件もあり、モデルの撮影や洋服のブツ撮りなど多岐にわたっておりました。

まぁまだわたしは一年生が始まったばかり。
その頃はADCとかコピー年鑑みたいなモノや洋雑誌など著名画家の画集かのようにそれらを眺めては、気に入ったモノをコピーしたりしてスクラップを始めていたところでした。
超メジャーで写真にコピー1発のポスターやおしゃれなビジュアルに憧れたり目がいきがちで、自分に今ある案件と見比べて、とてもこんなとんがったビジュアル、、とても受け入れてもらえない。。そんな葛藤は沢山あるかもしれません。
いつかこんなメジャーなお仕事に関われたらなぁ。。。
そんなモノを手掛けているヒトなんてたった一握りの人たちで、おおよそそれに関わろうとするには一体どうすれば良いのか、さっぱり分かりませんでした。今もわかりませんが笑

そんな夢を見ながら、そんなグラフィックデザイナー1年生のわたしに与えられたお仕事は、とあるショッピングモールの新聞に織り込まれるチラシの仕事のデザイン。


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チラシの目的は「5w1h」

正直、新聞に織り込まれているチラシなんて、駅に貼られている大きなポスターや百貨店のポスター、電車内で多くの人目に触れる広告なんかに比べて、どうもモチベーションが上がらない。
「チラシ」。そう、大事に扱うというより、散らすんです。
散らして多くの人の目に触れさせるのです。
フライヤーと呼べばまだ何とかおしゃれ感、少しモチベーションは保たれるのかも知れません笑

チラシは大体小さいサイズのモノが多く、新聞に織り込まれるモノならB5、A4とかB4、何かのイベントフライヤーならもっと小さいサイズでしょうか。
しかしグラフィックデザイナー1年生に与うるサイズはひとまずB5サイズとかA4サイズ、いやA4サイズの両面をまとめ切るには、まだしんどいかもしれない。
また小さいからといって名刺デザインが簡単な訳でもなく、逆に難しいのが名刺のデザインでもあるのですが、それはまた別の機会で。


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チラシといって侮るなかれ

その小さい世界の中に必要な要素がすべて入っている。
チラシはその限られた紙面の中で、誰が、いつ、何を、何処で、なぜ、どのようにやるのかを瞬時に伝わらなければならない。という使命があります。

上手くまとめたい意識に駆られ、その小さな紙面の中で順序よく描いていくと、どの要素も立たないインパクトのない企画書の様なモノになってしまったり。
かといって、これも言わなきゃあれも言わなきゃとやっていくと、クチャクチャにとっ散らかって何が言いたいのか分からなくなってしまったり。。。


例えばA4のサイズをまとめ切るチカラがつけば、それをA3、B3、B2や4ページ、8ページ、16ページと・・・と大きく広く厚くなっていっても必ずまとめる事ができるはずです。
逆に言えば小さなモノをまとめるチカラがなければ、決して大きなモノをまとめる事は出来ないのです。
全体を俯瞰して見ることのできるチカラはここから始まります。

仕事は、お客さん毎に、案件毎に同じ条件のモノはほぼありません。
決まっている事は、商品を売りたい、イベントに来て欲しいなどチラシにする目的だけは決まっています。

その紙面で何を1番伝えたいのか?2番目は?その次は?
=それは売り文句なのか商品なのか雰囲気なのかインパクトなのかなのかなのか、、

目指すは、キレイでインパクトがあってストレートで分かりやすく誰にでもキチンと伝わるモノ。
これは永遠の課題ですね〜

まずは小さなモノでもまとめるチカラをつける。
小さなスケッチをサムネイルと言うように、親指の爪程度の小さな絵から大きな大きな絵は産まれるのです。

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