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東京の通勤風景

 針谷さん、こんばんは。

 交換日記しましょうと突拍子もないことを言ってしまいましたが、乗ってくれてありがとうございます。お互い気ままに楽しく書けたらいいですね。

 さて、今週は通勤のときのお話を書きます。

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 AM5:50。5畳半のアパートにアラームが鳴り響いて、眠気を引きずりながら起きる。今はコロナ対策で時差出勤をしているから、この時間には起きなければいけない。

 ばたばたと準備をして、家を出る。細い道路脇にゴミ袋がたくさん出ている。あ、今日はゴミの日だった。まあ今度でいっかと誤魔化して駅に向かう。

 今日は晴れて良かったなあと、ビルの隙間から小さい空をちらっと見上げる。パンプスをコンコン鳴らして、息を切らしながら改札をくぐる。ふー、間に合った。5分後に来る次の電車だと遅刻ギリギリになってしまう。ホームにはサラリーマン、OL、学生が窮屈そうに並んでいて、私も隙間を見つけて電車を待つ。

 電車が走り出すと、その勢いで風が車内に吹き込んでくる。コロナ対策で窓が開いているからだ。コロナの影響で多少人が減ったとはいえ、やっぱり電車の中は密だ。通勤電車の中では、ソーシャルディスタンスは存在しない。私は車内の端っこで、SNSをチェックする。周りは本を読んでいたり、メイクをしていたり、寝ていたり、ゲームをしていたり、いろいろだ。地元にいた時は電車の中で知り合いに会うことも珍しくなかったけど、誰か知り合いがいるかも、と思うことすらなくなったなあ。

 最寄駅に着いて電車を降りた人たちは、歩いていたり、小走りしていたり、猛ダッシュしていたり、各々の出勤時間に合わせて、各々の速度で改札に向かう。憂鬱そうな表情だけは、皆揃っている。

 長い階段を昇って地上に出ると、総理官邸が見える。今日はやたら警官が多いなあ。階段を昇ったときの立ちくらみを堪えながら庁舎へと歩く。そういえば、最近急にセミがうるさくなった。こんなビルだらけでどこにいるんだろう?

 午前中に昨日残した案件を片付けて、あ、お昼は先輩にランチ誘われてたんだった、午後はあの案件に手をつけようかな、と歩きながら今日をやることを頭で組み立てる。

 今日は定時で帰ろうと、マスク越しに気合いのこもったため息をつきながら、庁舎に入っていく。

***

 離島では、どんな通勤をしてるんでしょうか。

 私は広い空が好きなので、東京に来てあまり見れなくなってちょっぴり悲しいです。

 これから離島の素敵なところをたくさん教えてくださいね。


20200805 いわばみずき



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