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初ライブハウスの話

地元のライブハウスに 初めて行った時の話です。
ライブハウスは 柄悪そうというイメージを 当初 持っていたわたしは 誘ってもらっても 行く気なんて さらさらありませんでした。
悪いハプニングしか起きなさそうという、行ったことないわたしの偏った勝手なイメージ。

まあ、お酒も入ってるし 特にロックやパンクな演奏となると みんな 思うままノリノリで 欲望がなんだか渦巻いてるような空気感なので ハプニングのひとつやふたつは たまにあります。

 この日 出演するパンクなバンドの友達が 誘ってくれて たまたま気が向いたこともあり、どんなところかわからないから 知っておこう、という好奇心に負け ひとりで参加してきました。

この後 現在に至るまで、何度かライブハウスに足を運ぶことになるのですが、ライブハウスにもいろいろあって 参加するうちに お気に入りのライブハウスというものもできました。
それに 格好は 厳ついスタイルや 表現も 圧倒されるようなそれぞれの個性はあるけど  話してみると 見た目より 乙女な人とか 職業も それぞれで 本当に面白いな、と思い、演奏してる人達と会話をするのも楽しいし、現実とは 少し違う時間過ごせるし ライブハウスに関しての印象は 変わりました。
今は ご時世もあり なかなか参加は叶わなくなりましたが…。


初ライブハウスのこの場所は 地下にあり、ちょっと息苦しい感じがあります。
知らなかったもので スピーカー前で ライブを数時間 楽しんで 帰る頃には 一気に 耳がいかれてました。
翌日になっても ずーっと耳鳴りが酷いし 帰り 友達に挨拶した時も 何言ってるのか聞き取れないので 適当に流して帰ったこと覚えています。


この日の 個人的ハプニングを 今日は書こうと思います。
出演バンドが 5、6組だったと思うのですが 外国人ばかりで メイクしてるグループがいたんです。なかなか演奏も良くて 気に入ったので 記念に グッズを買いました。
その時 グッズ売り場にメンバーのひとりがいたんです。

そう言えば みんな外国人だったな、と思い、日本語通じるのかな、とか  あれこれ考えながら グッズを物色してました。

800円のキーホルダーを選び 財布を開けると…  あ、しまった、1万円札しかない…。

咄嗟に、英語話せないということに 焦っていました。
ありったけの知ってる単語を思い出して どうにか それを伝えようと 頭の中は 必死です。

「あい… あいはぶ のー すもーるまねー… あ、あい… あいはぶ びっぐまねー … おおおんりー…」
と 精一杯 伝え終えて にこっと笑うと

グッズ売り場にいたその人は 暫く フリーズをして なにやら考えて、言ったのです。

「ああ。1万円札しかないってことだね。いいよ、お金あとで」
と とても爽やかな笑顔とともに 日本語で 返事が返ってきました。

…あれ?
…えっ?
…いま 日本語喋った?

「え。日本の方…ですか?」
というと 爆笑され、友達にも話すと
「どう見ても日本人やろ(笑)」
と爆笑され、少し恥ずかしかったです。
とりあえず 急いで 近くのコンビニで 飲み物を買って そのおつりで グッズの代金を払いました。


という小さなハプニングですが、外に出ると いろんな出来事があるから 楽しい思い出も増えます。

この方なのですが そう言われてみると
日本人だけど
ライブハウス暗いし、
その上 みんな外国人だったという
自分の勘違いで 頭の中ができあがってるもので
わからなかったです。

今は なんか こう 見えない蓋がされてるようで 息苦しいです。
世界中、気持ちよく また外出できる日が来ますように。

そして そんなこんな大変な今も 限りない瞬間だという思いを忘れずにいたいものだなぁ、と 日々 考えています。

ひとりひとり、ひとつひとつの命が 穏やかな場所へたどり着けますように。


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