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記事一覧

格闘技PPVと、大規模開発ゲームから、漫画のこれからを考える

『Number』9月号の記事、「[ABEMAプロデューサーが明かす]THE MATCH 50万PPVのウラ側」が読み応えありました。 格闘技のPPV(ペイ・パー・ビュー)の話なのですが、 私は自分の注力分野、漫画やキャラクターに引き寄せながら読みました。 すごく参考になることばかりです。 気になったところをピックアップしていきます。 ・那須川天心vs武尊には、“戦う瞬間までアップデートされ続ける最新型の商品”に対する熱狂があった ・地上波による生中継が取りやめとなった

「メタバースの答え合わせ」に最適な一冊

メタバース関連の本を何冊か読んでますが、今のところ、一番しっかりとした分析がなされている本だと感じたのが、 加藤直人さんの 『メタバース さよならアトムの時代』 (集英社) です。 メタバースによってもたらされる未来に可能性を感じさせつつも、 過度に舞い上がりも、貶めもせず、 徹頭徹尾、常温を貫く姿勢がとても信頼できます。 私としては「ほぼ想定通り」な内容でしたので、 自身のメタバース考察の「答え合わせ」をする目的が果たせました。 備忘録も兼ねて、気になった箇所をピック

アート、芸術を知るためのオススメ本 7冊と、+1

今年は芸術への理解を深めたいと思い、さまざまな芸術関連本を読み漁っています。 中でもオススメの本をいくつか紹介していきます。 ビジネスパーソンに特にオススメなのは、こちら。 新書という体裁もあり、ビジネス書として読んでも、とても面白いです。 自分の関わる業界と重ね合わせて読めるところが多々あると思います。 私の場合、 第五章 「科学」を武器に職人ギルドを征した王立アカデミー を、昨今の漫画業界の動向と照らし合わせながら読み進めました。 また、 第七章 「ガラクタ」印象

大変だったけど、やっておいてよかった!と思う、あの頃の漫画作品

渦中のときは大変だったけど、後に振り返ると「あの仕事やっておいて、本当によかったー」と思うことがあります。 そんなことを最近つくづく感じているのが、雑誌『小学六年生』編集部時代に立ち上げた実録漫画『夢への扉』です。 当時大人気の「エンタの神様」に登場する芸人さんがブレイクするまでの軌跡を漫画化することから始まり、約2年間、総勢20名以上を毎月、漫画にしていました。 陣内智則さん(芸人) 水田わさびさん(声優。ドラえもん役) 雷句誠さん(漫画家。『金色のガッシュ!!』)

Webtoon(縦スクロール漫画)動向・予測に役立つ記事のまとめ 【随時追加】 <2>

2021年の年始に、「Webtoonは日本でブレイクするか?」と題した記事を公開しました。 予想通り、Webtoon(縦スクロール漫画)が日本においてもめざましい発展を続けています。 それに伴って、Webtoonに関する記事も増えてきたため、良質な記事や気になる記事を、随時、紹介してきました。 こちらもだいぶ量が増えてきたので、 新たに、リンクをはって紹介していく場所を作ることにしました。 上記と合わせてご覧ください。 ■アメコミ界の巨頭・DCコミックがバットマンを

漫画が大刷新される2020年代を予測してみる

今、漫画の在り方が大きく変化しつつあります。 1959年に週刊漫画誌が誕生して以来の、大刷新の2020年代になる気配さえも感じられます。 近々、大学生を対象に漫画をテーマに講義をするため、 自分の考察を整理する目的も兼ねて、 ・これまでの漫画の王道、スタンダード ・どんな新しい潮流が勃興しているのか そして、 ・これからどのようになっていくと予想されるか について、記していきたいと思います。 ■これまでの王道漫画の在り方昨今、新しく勃興しつつある動きを正しく把握するため

Webtoon(縦スクロール漫画)動向・予測に役立つ記事のまとめ  <1>

2021年の年始に、「Webtoonは日本でブレイクするか?」と題した記事を公開しました。 予想通り、Webtoon(縦スクロール漫画)が日本においてもめざましい発展を続け、状況は日々刻々と変化しています。 それに伴って、Webtoonに関する記事も増えてきました。 良質な記事や気になる記事を、随時、リンクを貼っていくことにします。 上記の記事と合わせてご覧いただければ幸いです。 ■LINEマンガ、ピッコマの圧倒。 日本のマンガはガラパゴス化していくのか?気になる箇

NiziUに透けて見える典型的な「日本の伝統的アイドル」構造

女性アイドルユニットNiziUの人気が2020年のデビュー以来、とどまる様子はありません。2021年4月7日にはセカンドシングルが発売されて、各種メディアに引っ張りだこです。 NiziUを「世界を見据えた新時代のガールズグループ」と言われています。 しかし、実際は極めて、「従来の日本的なアイドル」の構図を踏襲していると感じます。 公式サイトでも「日本から世界へ!」と謳ってはいるものの、日本のガラパゴスな音楽マーケットで支持されることを周到に狙っていると思われます。 だ

「サードウェーブ・パブリッシング」という希望

この記事のベースとなる「サードウェーブ・パブリッシングという希望:出版の10年後」というタイトルで記したブログ記事を公開したのは、2016年5月15日でした。 早いもので、あれから5年が経とうとしています。 「サードウェーブ・パブリッシング」と言えるような本や店舗を見かける機会が少しずつ増えてきました。 出版業界を舞台にした映画『騙し絵の牙』で、ヒロインが最後に選択した道は、まさに「サードウェーブ・パブリッシング」でした。 私のライブドアブログはほぼ開店休業状態でもあ

Clubhouse関連記事まとめ →なぜこんなにハマるのか?考察 (※でも今は全く触れてない)

ーーー 2021年6月に追記 ーーー こんな記事を書いておきながら、なんなんですが、 一ヶ月ほどで急速に興味が減退し、 今はほぼクラブハウスアプリを開くことさえありません。。 機会があれば、「なぜこんなにあっさり飽きたのか?」考察を記したいと思います。(たぶん記さない) ーーー 以下、2021年2月に記したものです ーーー 音声版ツイッター、音声SNS「Clubhouse」、私は日曜夜に使い始めて5日間、予想外にハマってしまっています。 ステイホーム期間、夜は「読書

2021年の漫画界 予測 : Webtoonは日本でブレイクするか?

ーーー 2021年6月に追記 ーーー こちらの記事を公開したのが2021年1月8日。 予想通り、Webtoonが日本においてもめざましい発展を続け、状況は日々刻々と変化しています。 それに伴って、Webtoonに関する記事も増えてきました。 良質な記事と思われたものを、随時、こちらに貼っていくことにします。合わせてご覧いただければ幸いです。 ーーー 以下が、2021年1月に記した本文となります。 ーーー ■Webtoonがいよいよ日本でも広がっていく『鬼滅の刃』一

オウンドメディアはオワコンじゃない  2020年代こそ価値が向上する理由

以前書いた記事 なぜ「出版社のウェブメディア」には未来がないのか 〈後編〉  成功に見える失敗で、私は以下のように記しました。 「オウンドメディア」は一過性のブームとなってしまった感がありますが、 むしろ2020年代こそ価値が向上する 読んでくれた人から、この部分をもっと詳しく知りたい、とリクエストをもらいました。私信で返すのもいいのですが、せっかくなので、noteに記してみようと思います。 ■なぜ「オウンドメディアはオワコン」イメージになったのか今、会議などで「オウン

キャラクタービジネス3.0 3つの階層で予見する2020年代の展望

’80〜’90年代+2000年代は、テレビ、出版、ゲームのプラットフォーム発のキャラクターが大勢を占めていた30年でした。 しかし、2010年代、SNSとソシャゲ、YouTube発のキャラクターが続出するようになり、勢力図は大きく変わりました。 いよいよ始まった2020年代、VR、5Gなど、キャラクターと相性のいいテクノロジーが世の中で大きな存在感を示していくと予想されます。 また、感染症の広がりは、生身の人間ではないキャラクターの価値を高める、という予想もあります。

世の中はもう、別大陸へ移っていた | 50代のカリスマと、10代の俊英たち

ここに書こうとしていることは、きっと、10代の人からすれば 「何を今更、当たり前のことをつらつら書いてるんだ」という内容なんだと思う。 僕自身、世の中にそのような変化が起こっていることは ずっと前から頭では理解していた。 でも、昨夜、ようやく「腑に落ちた」感覚を得た。 その感覚がまだ真新しいうちに、綴っておこうと思う。 昨日、二週間ぶりに出社して、深夜に帰宅して風呂に入った後、 録画していた地上波テレビを2番組観た。 そこに出ていたのは、 松浦勝人さん(エイベックス