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ひさしぶりに芸術鑑賞をした。~ゲルハルト・リヒター展~

三束

ひさしぶりに美術館に足を運ぼうと思い立ちまして、会社帰りに東京都国立近代美術館へ向かいました。目的は、会期終了間近のゲルハルト・リヒター展です。

ゲルハルト・リヒターの作品には、キャンバスに思うがままに色を載せたかのようなアブストラクトペインティング、写真をぼやかして書き写した絵などがあります。

久々の芸術鑑賞に心躍りました。しばらく美術館から遠ざかっていた理由としては、あまり心の余裕が無かったからでしょう。このような時に美術館に行っても特に吸収することなく無駄なお金と時間を費やしてしまうことになると思ったからです。

しかし、昨日は自分の中でなにか情熱的なものに出会いたいと渇望していました。その気持ちに真っ向から応えるかのように美術館へ直行しました。

鑑賞者の情動を掻き立てるようなアブストラクトペインティングは、繊細ながらもダイナミック。荒れ狂う波のようでいて静かな水面のよう。画面の中で緩やかに色使いが変化し、ふとした瞬間に爆発する。リヒターが制作している時の高揚感、苦悩が絵を通して伝わってくるようでした。

リヒターのもうひとつの有名な作品の一つ、写真を書き写した絵。という言い方があっているのか分からないけれど、僕はこれを最初に見た瞬間、リヒターは「写真家でもあるのか。」なんてことを考えていました。事前情報なしに見に行ったので、それが絵と気づかずにしばらく鑑賞していたのです。

ふと目をやった先に書いてあった作品解説で、やっと眼前の写真がリヒターによって描かれた絵であることに気づきました。しかし不思議なことに、ただ写実的であるから写真に見えていた というわけではありませんでした。

作品の第一印象は、なんかピンボケしたような柔らかな印象を持つ写真。
物の持つ輪郭を意図的に揺らがして描くことで、人間の認識を攪乱しているようでした。その揺らぎこそが作品を支配する柔らかさを作り出していて、見ていてとても安らぎました。

リヒターの作品には、他にも鏡やガラスを扱ったインスタレーションなども存在しています。

今回、たまたま気が向いて足を運んだゲルハルト・リヒター展。
平凡な言い方になってしまうけれど、芸術鑑賞は心の栄養になると思いました。充実感溢れる時間でした。

リヒター作品の一部。リヒター展は一部展示を除いて撮影可能でした。



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