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嫌いなアイツ

嫌いな人が出来た。
もー、その人が何やっていても気に入らない。
「なんでこんなこともできないのかなあ?」と思う。アイツの嫌なところを数え始める。

そんな自分は嫌いだ。他人の悪いところに目が向いている。大人だから挨拶と連絡事項伝達だけはきちんとする。イジメみたいな事もやらない!と心に決める。決めないと嫌いすぎて意地悪したくなるくらいだ。

でも、口調はきっと嫌味っぽくなるし、正直言って目も合わせたく無い。もう、生理的に無理なのだ。居る、と思うだけで、こっちが「行きたく無いよー、ヤダヤダ」と思うわけ。

周りの人も、そう思ってるらしい、という事はなんとなく見えてきた。嫌なやつだと気づいて居なかったのはどうやら自分だけだったらしい。鈍感な自分にも怒りが湧く。
でも、周りの尊敬できる人たちは本人を目の前にするとそんな事はおくびにも出さないでニコニコしてる。悪口だってそんなに言わない。怖いくらいのコミュ力。そうなると、余計に私ってなんて心狭くて視野狭いんだろ?とも思う。

ある時さ、業務ミスがあった。
でも、それって私のミスじゃ無いんだよね。ただ、他のチームにも迷惑かかったし、絶対自分じゃない!って思っているけど証拠もなく、突っぱねられなかった。
もし、嫌いなアイツなら、そいつはすぐに他人のせいにするから「自分じゃないです」ってはっきり言うか、「いやいや、お前だろ?」と周りに言われたらスルーするんだよ。でも、私は少しでも自分かも?と思ったら、、、言葉を飲み込んでしまう。

これは、心のクセだから、どっちが良いとか悪いとかじゃ無い。アイツは(間違えているけど)羨ましいな、、、何で私はちゃんと自己主張出来ないのかな、、、自分が嫌だとおもった。なんで(間違えまくってるアイツは自信満々なのに)ちゃんとやってるはずの私は、はっきり言えないんだろ?

あー、要するに、私のやり方は雑だったのだ。
私の方が嫌いなアイツより上手くやれてると思っていたけど、実は私も雑だったのだ。
だから、自信もって「私ではありません!」って言えなかった。中途半端なのは、程度の差こそあれ、アイツと同じではないか。

一個一個を丁寧にやろう。
コツコツまじめにやろう。
「私なんて、、、すみません」と謝るのをやめよう。
「これ、苦手なんです、助かります」と言い訳するのをやめよう。それは謙遜じゃなくて、言い訳だ。「私は出来ない人間ですよ、そう扱って良いよ」と周りに宣言してるようなものだ。
そんなわけあるかい?!私はちゃんとそれなりにやっている。でも、もっと細かいこと、基本的な事を私の為に徹底してあげよう、他の人にどう思われるかじゃなくて、私が自分を信じてあげられるように。

そうしたら、不思議と嫌なアイツのことが、頭から居なくなりました。
きっと「私」に集中したから。

あんなに何ヶ月も、ヤダヤダヤダ!と登校拒否の子どもみたいに思っていたのに。恋人かよ?と思うくらい執着して(アイツ嫌い、と)思っていたのに。

バイバイ、アイツ。
ありがとうよ。

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