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経過を楽しむ、ホタルかがり火まつり

昨日7月6日、埼玉県秩父郡横瀬町にある寺坂棚田でホタルかがり火まつりが開催されました。

全部で600程のかがり火が設置されて、タイミングがあえば本当にホタルもくるとか。とても綺麗なおまつりで、平成19年より、毎年7月上旬に1日だけ開催されているようです。

広い棚田をぐるっと囲んで、どこからでも見られるお祭り。
出店が少しあって、音楽の演奏会があって。派手な出し物があるわけでもないからか、参加は無料。駅から会場をつなぐシャトルバスくらい有料にしたらいいのにと思うほど、謙虚なおまつりだなぁと感じました。
来てくれるだけで嬉しい、みたいな地域性が出てるのかな。

棚田にかがり火が点火されるのは17時から。
この時点ではまだ明るくて、良く見ないと火がついているかも分からない状態。一つ一つ、人力で地道に火を点けていく様子も、観客が見守ります。

明るいうちに見ると、手作り感溢るる様子がよく分かります。
空き缶にミニミニ松明が刺さっているものと、小さなロウソクにペットボトルで傘がつけられたものと、LEDのキャンドルもありました。防火対策もあるでしょうし、うまく使い分けてるのかなと思いました。

こちらは18:30頃の写真。先ほどよりすこーし暗くなったモノの、まだまだ明るい。雨がぱらつき始めました。

夫がカメラの三脚をいい位置に設置して待機しているので、私はフワフワと棚田をお散歩したり、町の人とお話ししたりして過ごしていました。

こちらは棚田の中にある東屋で行われていた演奏会。
オカリナのチームが演奏中でした。広い棚田の中で、綺麗な音色が響いていて心地よいです。オカリナ以外にオペラや二胡やウクレレの演奏もありましたよ。

竹をくり抜いて作ったこんなものも、暗くなったらどんな風になるかしら……さてさて。

出店もしっかり楽しみました。
写真は全く撮ってませんでしたが、どぶろくを飲んで、みそポテトを食べて、夫のいちごミルクをお裾分けしてもらって、カフェのシフォンケーキを食べて。

そんなことをしてたら、いつの間にか19:30。

すっかりいい感じ。
かがり火が美しい時間帯に突入です。かがり火の後ろには三菱マテリアルさんの工場の灯りが対比で美しかったです。

晴れていれば武甲山も見られる角度。ところが雨も強くなってきて、カメラチームはバタバタしていました。防水対策していない様子のおじ様は、残念そうに帰っていきました。

暗くなって、貸し出しをしていた手持ち竹ランタンも美しくて。
棚田に設置されたかがり火と、ところどころに設置されたオブジェと、どちらも綺麗です。

ハロウィンみたいなオバケ顔も発見。これはこれで可愛くて素敵。

夫がじっくり写真を撮っていてくれたおかげで、サクッと見て帰るわけでもなく、日が暮れるのを待って、じっくり暗くなっていく様子を楽しめました。帰りの時間を気にしないで夜まで楽しめるのも地元ならでは。

ドカンと花火が上がって盛り上がるのも良いけれど、時間の経過とともに景色が変わっていくのをみんなで待つ、というのも面白くて。すごく地味な気もするし、すごく贅沢な気もする。不思議な感覚。

そういえば、あの寺坂棚田ランタンはどうなったかしらと見に行くと、こんな感じ。

明るい時に見た感じと、印象が変わって面白い。
点や柔らかい雰囲気に作られたものが多い中、あえてのゴシック体が目立っていて、これはこれで嫌いじゃないです。

上から全貌を眺めて、三菱マテリアルさんの工場の灯りとの対比を見るのも素敵だったけど、棚田の中の道に立って、灯りに囲まれているのも綺麗。棚田に張られた水にかがり火が映って、雨に濡れた葉っぱにも映ってキラキラしていて。私はどぶろくでちょっと酔っ払っていたので、夢みたいな光景でした。

何か大掛かりなことをしてくれるのを待つのではなく、自分で好きな景色を探して歩く、という楽しみ方が出来て、私はとても心地よいお祭りでした。夕方から聞こえるカエル達の合唱も楽しめました。カエル嫌いのあの人、無事に帰れたかな……

9月に行われる彼岸花まつりも楽しみです。
せっかくの地元のお祭り。少しずつ稲が伸びていく様子も見守り、咲いていく彼岸花も見守って、次のまつりに備えます。

#横瀬町 #秩父 #お祭り

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