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「思想犯」

私は新しい曲と出会うことが好きなので、ただApple Musicを永遠と流し続ける事がよくあります。

誰かからオススメされて新しい曲と出会うことも大好きですが、
それだとどうしても何かしらの先入観を持ってしまったり、
強制されているように感じてしまったり。

だからふと流れてきた音楽に対して直感的に「いいな」と思うことって、その瞬間間違いなく「私」がそこに在るように感じがして、好きなのです。

前置きが長くなりましたが。
最近私が聞き流せなかった音楽があります。
(タイトルから想像がついた方もいらっしゃるかも。)

ヨルシカの「思想犯」という曲です。

ヨルシカというとどこかアンニュイな雰囲気を纏っていて、とにかくお声が美しい。
いや、「美しい」と申し上げましたがそんな一言では表せないですね。
「美しい」という言葉だけでは表現できないような、儚くて、また同時に強さを感じる歌声が印象的です。

次にこの「思想犯」という曲について。
そもそも「思想犯」とは、広辞苑では「思想上の犯罪。特に、治安維持法に触れた犯罪の通称。」と定義されています。

人にオススメされたら先入観がどうとか言っておきながら、私は私の文章を読んでくださった貴方には、是非この曲を聴いて頂きたい。

さらに曲を聴いて歌詞が気になった貴方。
歌詞解釈は検索するとすぐに出てきちゃうので、気になった方は是非検索してみて欲しいものです。

「他人に優しいあんたにこの心がわかるものか
人を呪うのが心地良い、だから詩を書いていた」

ヨルシカ「思想犯」

曲の冒頭の歌詞、ドキッとしました。
私は人の心に影響を与えられる文章を綴ることが夢です。
どちらかというと他者に対して「優しく」在りたいと感じている人間です。
それなのに、なんだかすごく共感してしまったのです。

何かを生み出そうとすると、苦しかったり
少しでも前に進みたくて我武者羅に生きていると、大変な苦労を背負うことになったり
こういう苦しさや苦労って勿論マイナスなものじゃないんだけれど。

皆が皆、そうは考えないですよね。
そんなの必要ないって感じる方だっていますよね。

「自分が楽になるのであれば他人に仕事を押し付けても良い」と考えている人が多い場所では、
「自分が成し遂げなければならない事はしんどくても辛くても私が成し遂げるんだ」と考える私は「思想犯」なのではないでしょうか。

「転職したいけどやりたいこともないし適当に楽な仕事がしたいね」と考えている人が多い場所では
「どんなに茨の道であっても、私の言葉で誰かの人生を変えたい。」と考える私は「思想犯」なんですよね。

何かを生み出したくて
少しでも前に進みたくて必死に生きている
私も貴方も
生きる場所によっては「思想犯」なのかもしれない。

そう思うと、この歌詞の主人公に痛い程共感してしまうのです。

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