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気球

(孤独は自由の対価であろうか

それならば──)



この世と

私を結ぶものが

失われていくことが

私の喜びだ


大きく 肺を膨らませ

少しずつ 息を吐く

私の足にしがみついていた 地平が

そっと 手を離すのを感じる



しかし

しだいに 私は 私を保てなくなる


もう少し

あと少しだけ


どうか

空に届くまで

あの星に届くまで

読んでいただき、ありがとうございます。 良ければまたいらしてください。