パルマ劇場歌手への道(5)~塞翁が馬~

※この文章は2006年10月にブログ記事にしたものを編集し直したものです。100円と表記されるかもしれませんが、無料ですべて読める「投げ銭スタイル」ですので、お気軽にご覧ください。


「人間万事塞翁が馬」

− 人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。


さて、オーディションに向けて、課題曲はみんな改めて音を取り直さなければなりませんが、

曲は全てテノール時代に暗譜した程良く知っていて体に入っています。

曲さえわかっていれば音取りもたいした手間ではないですから、

それだけでも大きなアドヴァンテージと言えるでしょう。


まさか、日本の大学時代に勉強した曲がこんなところで生きてくるとは、

まさに「人間万事塞翁が馬」と言ったところでしょうか。

みなさんも、学生時代の勉強をおろそかにしないでくださいね。


さて、となると、イタリア語で履歴書を書くという手間が残されています。

幸いにして、日本から持ってきたテキストに付録として履歴書の書き方はのっていたので、

それを音楽用にアレンジするだけです。

どのように構成するかを考えながら、

着実に夢へと向かっている状態にわくわくしながら

オーディションの話を聞いたその日の帰宅途中、

まさに、パルマの劇場の目の前に差し掛かったところでドメニコから電話がありました。


「Fumi、君は滞在許可証を持っているかい?」

「もちろん!」

「それは学生用のか?」

「ん?・・・学生用だよ。」


「ごめんFumi、君はオーディションは受けられないや。」


(°Д°!!!


人間万事塞翁が馬・・・


つづく・・・


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