映像編集で気づいた分かりやすい授業と分かりにくい授業の差

コロナで登校させることができないこと、登校してもらっても密を作らないために教室に余裕を持たせるために対面で行う教科を減らすなどを行っています。2つの教室を1つにして倍の広さを確保するために、科目を半分にして授業を再開しています。犠牲となった科目は映像教材を用意して、各自自宅で学習をしてもらうことにしています。映像はYouTubeとDVDを用意して、どちらでも対応できるように万全を尽くしました。

 映像による授業を用意する先生のお手伝いをしているのですが、映像となると別のスキルが必要になるだろうなと思っていました。プレゼン能力、演出力、話し方、笑顔などなど。しかし、授業が上手だと言われていた先生はやっぱり上手でした。生徒目線のいい先生ではなく、大人として20分~40分の映像の編集をしながら眺めているのですが、映像としてつまらない先生は、授業内容もやっぱりつまらない。何が違うのか?と思いながら12名の先生の授業映像で約50本の動画を見比べてみました。

 聞いていて分かりやすい、面白いと感じる先生は話がいい意味で単純でした。寄り道をしない、左右へと話がぶれない、冗談や笑いを誘うネタを取り入れていたとしても、その単元の内容で笑いの小ネタを挟んでくる。なので、そのネタが理解を促進させ記憶に定着していく。一直線なので結論が見えやすい。そんな特徴を感じました。

 映像を見ていて飽きてくる先生は、話が見えてこないことが多く科目特性も当然考慮すべき内容かと思いますが、同じ科目でも分かりやすい先生と分かりにくい先生がいました。分かりにくいと感じた先生は結論まで時間がかかりました。興味を引くための小ネタも科目内容とは関係のないネタを差し込んでくるので、話が戻った時に対応するまで時間がかりました。数学と英語が同じ授業を別々の先生でやっていましたが、最初に今日は〇〇をやって□□を理解してもらいたいと思っていますと切り出すか、今日は〇〇をやりますとだけ切り出して進むのかで、耳に入ってくる言葉の量が変わってくることを実感しました。

 小ネタもダメとは言いませんが、授業内容とは違うネタを挟むくらいなら必要ないのではないかと思います。今までよく毎日こんなに長い時間授業を聞いていることができたなと、自分に感心する位に40~50分は長いものですね。時々、自分酔っている先生もいますが、学校の授業を担当している先生は主人公ですからね。その気持ちはわからないわけではないですが、詰まらない内容でも分かりやすさの工夫をしている先生としていない先生は歴然としています。

 最短距離を行く授業は本当に分かりやすい。不思議なのは同じ内容で同じ結論になる授業であっても、最短距離の授業と左右に揺れ動く授業でも同じ時間で終わります。同じ40分で終わってしまうのです。

 時間が余るなんて心配はなさそうです。最短距離で行きましょう。

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