糖質制限、じゃなくて脂質制限をしてみる

先日、健康診断がありました。会社の健康診断です。僕はまだ35歳にはなっていないので、バリウムを飲むことはなく、尿検査、血液検査、視力、聴力、心電図、血圧、腹囲検査、そして問診といった簡単な内容でした。

毎晩お酒は飲んでいましたし、時にはやってはいけない(であろう)夜食もかましていました。冷凍ギョーザ12個、カップラーメン、堅揚げポテトうすしお味、バタピー1袋、といったようなこと。悪いことをこっそりやるというのは何処かゾクゾクしてしまうものです。こっそりと深夜3時くらいにラーメンを食べたりして、そのまま朝まで床やソファーで寝てしまい、見事にこっそりやったつもりが部屋を散らかした状態で朝を迎えて、同居人の友人に怒られたりしています。相変わらず賑やかな生活をしています。

そんな日々を続けていた訳ですが、別に健康に興味がない訳ではありません。比較的興味がある方だと思います。九州にいた時は4半期に1回は献血に行って、数日すると受け取ることができる血液検査の結果をしっかりと見ていました。そして検査結果は毎度毎度全ての数値がぴったりと標準値のど真ん中。うむ、よろしい。と言ってまた焼酎ハイボールを飲んでいたわけです。

少し話は変わりますが、僕は時々断食をします。平均して2日間、水と塩だけ、もしくは具なしの味噌汁だけでやります。断食をすると胃腸はもちろん働かなくて良くなる訳ですから、内臓の休息になります。

ここで一つ皆さんに質問。1日3食、しっかりと食べて、それを消化するために食道や胃、それから腸が必要とするエネルギーはどれくらいでしょうか?もっと簡単に言えば、どれくらいの運動量に匹敵するでしょう?


1kmくらいのウォーキング?30分のランニング?500m程のスイム?30kgのバーベルを15回持ち上げるくらい?


様々な説があるかもしれませんが、いろいろ調べてみて良く目にしたのは「フルマラソンと同等」ということです。

僕はランニングはやりますが、フルマラソンは走ったことがありません。長く走って12kmです。それでもとてつもなく疲れました。フルマラソンと同じくらいの消費エネルギーを、日々消化に費やしているわけです。人間の身体って、すごいですよね。

断食をするということ、それは消化によって消費されていた、毎日走っていたフルマラソン分のエネルギーを使用せずに済むということになります。約1600kcalの消費を抑えることになります。食事をしていないので、太ることもありません。では、どうなるか。余ったエネルギーは身体の回復に使用されるようです。

もちろん、人によって身体のコンディションは異なりますし、病気や疾患を抱えている人もいるかもしれません。なので決して断食をこの場で人に勧めることはしませんし、あくまでも僕はたまに断食をしている、ということなのですが、僕はこの身体を完全にリセットするというプロセスが好きなので、たまに断食します。気持ちもスッキリします。

けれど、断食は正直なところかなりキツい1面もあります。食事をしないので、脳の栄養素であるブドウ糖が生成されなくなる。アタマが回らなくなります。(ぶとう糖の供給が得られなくなると、脂肪を使ってケトン体という物質を人間の身体は作って補うそうですが、ここでは述べることを避けます。気になる方は「ケトジェニックダイエット」や「ケトン体ダイエット」等の検索ワードで検索してみてください。)アタマが回らない以外にも、普段コーヒーを飲む僕はカフェイン依存体質になっているせいか、カフェイン欠乏による頭痛に悩まされたり、インスタグラムを閲覧していて予期せぬ飯テロに出会うこともあります。

食べない、ということを前提に断食をしているのであれば、それは有効であるし、強いストレスにも耐えられるかもしれません。しかしながら、先に述べたように、なるべく体重を落とすことだけに集中したい場合(僕は健康診断の腹囲検査、腹回りをメジャーで計る検査で「メタボリック症候群」と言われることだけは避けたかった)は別に断食をする必要はないのではないか、と思ったわけです。

そこで出会ったのが脂質制限という方法でした。最近は「糖質制限」という言葉を耳にすることが増えてきましたね。アルコールでも、糖質ゼロ、だとか、プリン体ゼロ、というワードを聴くようになりました。けど、糖質制限をする最も大きなデメリットは、かなり大きく食事が制限されるということだと思います。

糖質、それは結構色々なものに含まれています。白ごはん、パスタ、ラーメン、うどん、ビール、ピザ、パン…。結構囲い込まれますよね。大変です。

それに対して、今回出会った「脂質制限」はその点緩い。簡単に言えば、文字のごとし、「脂」を控えれば良いわけです。ごはんも食べていいし、ビールも飲んで良い。ただ、脂にだけ気をつける。ということです。

「あ、そう。そしたら脂っぽいもの避けたらいいのねー。」となりますね。その通りですが、1日に摂取していい脂の量を割り出すこともできます。そこで用いるのがPFC比というものになります。

PFC比というのは、「Protein=たんぱく質」「Fat=脂質」「Carbohydrate=炭水化物」の摂取比率を1日の全摂取エネルギーから分類する考え方です。脂質制限は、簡単に言えば、このPFC比率のF値(Fat,脂質)の量を1日の既定値を超えないようにしていきましょう、というダイエット方法になります。

コンビニで買うスイーツ、弁当、ついやっちまったポテチ、夜食のカップラーメン。その全てに脂質量が表記されていることに、気付いている人は果たしてこの記事を見ていただいている人の中に何人いらっしゃるでしょうか。意外と見てませんよね。僕も先週までは見ていませんでした。というかPFC比も知らなかった。

人の身体は、言うまでもありませんが人それぞれです。身長が大きな人もいるし、小さい人もいる。男性も女性もいる。体脂肪率が高い人もいれば、ボクサーみたいに低い人もいる。千差万別です。しかしながら、人それぞれ、PFC比は割り出すことができます。僕は以下の記事を参考にして自分が摂取すべき(それ以上は摂取すべきではない)脂の量を割り出しました。

僕の場合、1日に摂取すべき脂質量は1809kcal中271〜361kcal,グラムにすると脂質量30〜40gとなりました。けれど普段脂質量は気にしていなかった。上記の計算をしていなかったから。けれどどうでしょう、僕が食べていたセブンイレブンのバタピー1袋の脂質量は40.7g 。オーバーです。

この意識を埋め込んでいく。それが脂質制限の入り口かもしれません。常に脂質量を気にして、1日の脂質の摂取量だけを気にする。別に糖質もカロリーも気にしない、問題は脂質。それだけを考える、とてもシンプルな作業です。

便利なことで、例えば白ごはんであればGoogleで「白ごはん 脂質」と調べれば出てきます。そこで得た脂質量を、1日で摂取すべき摂取量から引く。残りが出る。21に合わせる、ブラックジャックと一緒ですね。逆算して、戦略を立てる。逆算して、食事をする。数合わせをする。

それだけでどうだったか。僕の身体は、3日で体脂肪率-2.5%、体重-2.3kgとなっています。酒は飲みました。ビールと焼酎とウィスキー。ただ肴は気をつけました。枝豆か冷奴か胡瓜です。

脂質を気にして、自分のPFCバランスに則った1日の必要摂取脂量以上は摂らない。それだけで、もしかしたら結果にコミットできるかもしれません。

しかしながら、僕は今目の前にペヤングの超大盛り焼きそばがあります。今日仕事先のスタッフと雑談をしていてカップ焼きそばの話になって、食べたくなってしまったのです。カップ焼きそばの話、というのはカレーの香りに近いほど魅力的なもの、ということを知りました。ペヤング大盛りは、カロリー1081kcal、脂質53.4g。食べたくないけど、食べたい。すごい。

たまには、いいかぁ。気にしすぎず、やってみませんか。脂質制限。

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