日々のこと 0606

先日、美容院で雑誌を見ていたら、バイクの写真が載っていた。
美容師のお兄さんがのぞきこんで「僕、昔バイク乗ってたんですよー」と言う。仕方なく「私も乗ってました」と返した。もう今は乗っていないので、誇れる話はないんだけど。

「乗ってたのは何？」と聞かれ「YAMAHAのビラーゴっていう250cc」と答えたら「あ、一緒だ！」と言われて、ちょっと嬉しくなった。もう何年も前から私の髪を切ってくれてて、いろんな話をしている人なのに初めて知った。「ビラーゴの後はSRに乗ってた」と言われ「SRもカッコいいですね。でもスタートがキックだから私には無理だと思った」とかいう話をした。

昔、仲間内でバイクが流行っていた。アメリカンに乗ってる人が多かった。私はいつも後ろだったので、自分で乗ってみたくて免許を取りに行った。女性は小型から始めることを教習所で勧められ「女性はバイクを起こすテストがあります。起こせなかったら小型です」といわれた。
案の定、起こせなかった。でも「小型なんて意味ないんです！」と必死で訴え、どうにかこうにか無理を通してもらった。卒業検定の日は大雪で、しんしん雪が降る中を、スラロームとかやったのを覚えている。懐かしい。

私はクルマの免許を持っておらず、初めての公道がバイクだった。その後で取った免許がスキューバダイビングで、よく「バイクとダイビングしか免許がないの？！ カッコいい女じゃん！」とからかわれた。確かにそこだけ聞くと、カッコいい女みたいだった。そこだけ聞くと。

バイクが欲しいなと思っていた時、友達に「買い手を探している人がいるけど、どう？ 無関係な人には渡したくないんだって」と持ちかけられた。
やってきたバイクは、100万円くらいかけてハーレー仕様に改造したという真っ赤なビラーゴ。とても可愛かった。それに乗ってツーリングに行ったり、仕事に行ったりしていた。目立ちたくないけど結構目立ってた気がする。

いろいろあって、もう多分自分がバイクを運転することはないと思う。でも、今も後ろに乗せてもらうのは好き。道に停まっているとなんとなく見ちゃう。

雨が痛いものだなんて、バイクに乗らなければ知ることはなかったと思う。
今日から梅雨入りです。