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日々のこと 1110

今日は猫日記です。

生後半年となったチビは、健やかに成長している。
おかげさまで病気ひとつせず、…と言いたいところだけど、先日さっそく病院に行った。失明するかも、と言われた。

チビは透き通った綺麗なビー玉みたいな目をしている。それがある日突然、煮込んだビー玉みたいになってしまった。いや、ビー玉は煮込んでも透明か。まあ察してほしい。
原因は不明。病院では「内的な要因かも。単なる結膜炎とかではない」と言われた。しかし注射と目薬、投薬を数日続けたところ、先生も驚く回復力を発揮して、良くなった。
現在はぱっちりしたビー玉に戻っている。もう安心。チビに目薬を差すのはわりと大変だったが、差した瞬間、目をキュッとするのが可愛かった。

去勢してもらったばかりの病院に、またすぐ再訪するとは思わなかった。小さな動物病院なので先生は1人。
「目と去勢が同じで大丈夫なのか。眼科と泌尿器科が同じなんて。大型犬に小型犬、モルモットまで来てたけど、大雑把すぎでは」と心配した。
先日、石井裕也監督の『乱反射 劇場版』つう映画を見たばかり。大ケガして緊急外来で運ばれてきた幼児を「オレ、内科医だから~」と若い医者が門前払いして大変なことになる映画だった。人間だけが細かい。

「チビはえらい」と思ったのは、目が開かず、失明の危機にさらされても全然気にしてなさそうだったことだ。私ならガーンとなり、他人に八つ当たりしたり、くよくよと悲嘆に暮れたりするだろう。
チビはすぐに現実を受け入れた。開かない目のまま、ご飯を食べたりお昼寝したりしていた。カラーも不要だった。
チビがえらい点は、他にもいろいろある。チビは罪を憎んで人を憎まない。チビにとって私は、追いかけてきて捕まえて、目薬を無理やり差してくる恐ろしい巨人だった。なのに暴れてもイヤがっても、目薬が終われば毎回ゴロゴロ甘えてきた。チビはいつでも寛大だ。

些末なことばかり気にする私たちは、猫を見習うべきなんだ。多分ね。





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